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やめ時が難しい

2月26日(水)

試みにカカオトーク、というのを始めてみたが、あれって、やめ時が難しい。

カカオトークを始めた、ということを聞きつけて、韓国の語学学校でお世話になった先生たちから、韓国語でメッセージが来た。こっちは「チャット」みたいなものに慣れていないので、途中で止めてしまうのは申し訳ないと思ってしまって、いつまでも返事を返そうとしてしまうのだ。

たとえば、4級の授業でお世話になったチェ先生からメッセージが来たのだが、最初はどうしても天気の話になる。あたりさわりのない話題が天気の話であることは、日本も韓国も変わりないのだ。

その流れから、雪の話になった。こっちも物珍しさから、つい、いろいろなことを書いてみたくなる。

「車が雪に埋もれて、掘り出すのが大変でした」みたいなことを書いたら、

「韓国の男性はスコップ仕事が嫌いなんですよ」という返事。

「スコップ仕事が好きな人なんていないでしょう」と返事を書くと、

「韓国の男性は、軍隊でスコップ仕事をさんざんさせられたから、なおさらイヤみたいです」と返事が来て、

「なるほど。でも雪国ではスコップ仕事が一番重要な技術です。私も嫌いですが、仕方なくやっています」

と書いたら、それ以降、ぷっつりと返信が来なくなった。

それ以来、語学学校の先生からは連絡がぱったり途絶えたので、

(こいつとカカオトークをすると、延々と続くからやっかいだ)

と思われたのだと思う。慣れている人は、適当な頃合いをみてやめることができるのだろう。

やめ時、といえば、このブログも、やめ時を考えている。

そうしたらついさきほど、5年ほど前に卒業したF君から、

「卒業してからも先生のブログは毎日チェックしています。先生のブログは私にとって、理不尽なことが多々あるこの社会を生きていく上での支えとなっています」

というコメントが入っていて、やめたら申し訳ない気もしてきた。

物事の終わり、とか、人との別れ、とか、ごく最近までは大仰にとらえていたが、そういうものは、できればさらりとすませた方がいいのだろう、と、ここ数日、そう思うようになってきた。

「これが最後です」

なんてことは言わずに、

「それじゃあまた後ほど」

とかなんとか言いながら、気がついたらそのときが最後だった、みたいな。

裏を返せば、いつでも、「これが最後だ」と思いながら、日々を暮らす。

そうすれば、よけいな感慨なんぞに浸らなくてもすむのではないか、と。

最後の約束なんかせずに。

…ということで、それじゃあまた後ほど!

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

ご隠居 ずばり、これじゃな。

http://www.youtube.com/watch?v=88ed5MCpSM0

八 つまり、カカオのPCバージョンだってあるんだから、それを普段使いのPCにインストールして、得意の打鍵力で速射砲のようにメッセージ発信すれば、相手がすぐに沈黙して会話を終わらせられるってことですかい。

ご隠居 よくわかったな。

八 でも、おいらは江戸っ子だから、口は立っても、あんなに早く韓国語は打てねえ。

ご隠居 心配するな。「乙女旅」ブログのように、予めネタを書き溜めて、そのネタ帳ファイルから、順次コピペすればよろしい。

八 (小声で)でもさ、「IT解説は落語で」なんて決まり言なんぞ、このブログにしかねえんだから、わざわざ無理に落語台本調でコメント書かなくてもいいのに。

ご隠居 独り言なんぞ言ってないで、まあ聞きなさい。上の動画のナレーションで「PCまでできるから、スダが速い」と言っているように、カカオでもマイピープルでも、この手のSNSでやりとりされているのは、あくまで「スダ(無駄話)」だ。お前さん、正直、無駄話は得意じゃない方じゃろ? 

八 へえ。よくおわかりで。

ご隠居 だから、お前さんはそこから練習しなくてはいけない。早速、昼休みにそちらの職場の職員さんに油を売りに回って、短いやりとりの無駄話を10人と練習して来なさい。

八 無駄話の練習ですか? こりゃまた、柔道の道場破りみていだな。

ご隠居 ただ喋って帰ってくればいいってもんじゃない。「短いやりとりでオチがついたな」と思ったら、その話をネタ帳に記録しておくんじゃ。間違ったって、どこかのブログみたいに100行先にオチが来る、なんてネタ構成ではカトクに使えない。

八 余計なお世話だ。

ご隠居 で、ある程度ネタがたまったところで韓国語に翻訳しておけば、あとは急なメッセージ着信にもコピペで対応できる。別に同僚の仕事の邪魔をしなくても、近所の八百屋だって、例のフレンチシェフだって、岩盤浴でたまたま隣に寝っ転がっている人だって、気さくに声を掛けてスダの練習じゃ。分かったな。

八 あのう、ご隠居。

ご隠居 なんだい。

八 スダだけに、無駄な話が増えそうだ。

投稿: 三遊亭こぶぎ | 2014年2月27日 (木) 12時27分

ご隠居-!

どうした、八っつぁん

ご隠居の言われたとおり、動画サイトに上がっているCMを見ました。

見たか。どうだ、よくわかっただろ。

へえ。でも、スマホで使いやすいようにカトク(カカオトーク)ができたのに、今度はそれがタイピングしにくいからといって、PC版のカトクができるなんてのは、本末転倒な気がするんですがねえ。たとえていえば、iPodに大きなスピーカーをつけるみたいなもんでがしょ?

お前の例えはよくわからんね。…まあよい。それで、無駄話の練習はできたのか?

いえ、それができないんで。

どうしてじゃ?

お昼休みに話しかけようと思いましてもね。職場の連中、みんなでどこかに昼飯を食いに行っているようで、誰もいないんでがすよ。

まあ、昼休みだからな。お前も行ったらいいのに。

どうも嫌われてるみたいで、誘われませんで…。

それは寂しいのう。

ことによると、俺のいないところでみんなで美味いもんでも食ってるんじゃないかって。

また始まった。じゃあ、あの「よく喋るシェフの店」はどうだ?あのシェフならば、無駄話の練習になるだろう。

それがそうもいかないんで。

どうして?

どうも最近、私がいつもひとりで来るもんだから、「あいつは職場でどうもはじかれてるみたいだから、あんまりかかわらない方がいい」と思って喋ってくれないんでさあ。

なるほど、そういうもんかねえ。しかし、カカオトークをPCにダウンロードして、キーボードでハングルを打つ練習は、してみたかい?

いえ、それがご隠居、もともとあっしは、キーボードでハングルを打つのは、そんなに速くはないんでがすよ。で、iPadのタッチパネルをたたいているうちに、むしろipadのほうが、ハングルを打つスピードが速くなったようで。

ほう。

しかも、専用のアプリをダウンロードすれば、スペルチェックも簡単にできるので、PCよりも打つのが速いかも知れねえです。

そういうもんかねえ。じゃあすっかり、iPadのタッチパネルに慣れたってことかい?

慣れたってほどじゃありませんがね。まあスダ(無駄話)ていどなら、iPadだけで十分か、と。

なんだい、せっかくあの動画サイトを教えてやったのに。

ご隠居、でもあの動画は、本当にあっしのためにリンクを貼ってくれたんですかね?

どういうことだい?

少女時代のユナとソヒョンがそのCMに出ていることを、みんなに教えたかっただけじゃねえんですか?

投稿: onigawaragonzou | 2014年2月27日 (木) 23時38分

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