恥じない生き方
2月28日(金)
朝9時から、恒例の卒論発表会である。
ほとんど休みなく続き、夕方の5時近くに終わった。
その場で、思いがけず、学生から花束をもらった。
「先生をイメージして花束をつくってみました」と、3年生のSさん。
よく見ると、古代米の稲穂が入っている。
なるほど、 そのあたりが、私らしい。
突然、何か喋れ、と言われ、学生100人ほどの前で挨拶する。
意を尽くすことはできなかったが、ただ1つ言いたかったことは、
「みなさんに恥じない生き方をしたい」
ということだった。
夜7時から、今度は場所を変えて、居酒屋で「追いコン」である。50人ほどが集まった。
ここでも、何か喋れ、と言われる。
喋っているうちに、涙が出てきて、言葉に詰まってしまった。
じつにぶざまである。
私が言いたかったことは、やはり
「みなさんに恥じない生き方をしたい」
ということだった。
ひととおりみんなの挨拶が終わると、今度は4年生たちが、お礼だと言って、私に大きな花かごをくれた。
今までにもらったことのない、大きな花かごである。
それだけではない。花かごと一緒にくれた小さな袋の中には、4年生のAさんとSさんが選んでくれたという、2本のネクタイが入っていた。
「学会発表の時とかの、勝負ネクタイにするよ」
「ほんとですか?そうしてください!」
さらにこんどは、ふたたび3年生のSさんが代表となって、私の苗字が入った、メチャクチャかわいいネーム印と、学生全員が書いてくれた色紙2枚を手渡してくれた。
ネーム印は、これから私にとって欠かせないアイテムになるだろう。
色紙には言葉が溢れていて、とてもその場で読むことはできない。
学生たちが、声を合わせて、
「先生、ありがとうございました!」
と言ってくれた。
この間、私はずっと泣きっぱなしである。
「先生、目から焼酎が出てます!」
じつにぶざまである。
みんなと一緒に写真を撮り、できるだけたくさんの人と喋った。
2次会に場所を移しても、話題は尽きない。
恋愛の悩み、進路の悩み、家族の悩み。
じつにいろいろなことを喋った。
自分を信頼して、心を開いていろいろなことを喋りかけてくれる学生たちには、感謝してもし尽くせない。
だからどんな悩みも、決して茶化してはならない。
気がつくと、深夜1時近くになっていた。
「これからは、この人たちに恥じない生き方をしよう」
私が思うことは、ただそのことだけである。
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