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マネキンと旅する男

久しぶりにこのブログ宛てに、季節のお葉書をいただきました。

マネキン輸送研究会の「桜野こぶぎ」さんからです!

2_2満開になった桜の写真の傍らに、一句添えられていました。

「マネキンの 行き交う街にも 春の風」

素晴らしい一句です!

これには、解説が必要でしょうな。

ある中年の男性が、 50㎞離れた街に、マネキン人形を運ぶことになりました。

ところがその男性は車を持っていないので、電車を使って、マネキン人形を運ぶことにしました。

マネキンは当然、人間の等身大くらいの大きさですから、鞄に入れることもできず、人形を抱えて電車に乗り込むしかありません。

その男性は、恥ずかしいと思ったのか、そのマネキン人形に白衣を着せて、電車に乗り込んだのです。

しかし考えてもご覧なさい。中年の男性が、マネキンに白衣を着せて電車に乗っていたら、かえって生々しくなるではありませんか。

ひょっとしてこの人は、白衣を着たマネキンを、自分の恋人だと思い込んでいる人なのではないか、と。

そういえばむかし、ドラマ「世にも奇妙な物語」に、そんな話がありましたなあ。

ペ・ドゥナ主演の映画「空気人形」(是枝裕和監督)も、似たようなお話です。

江戸川乱歩の向こうを張って、「マネキンと旅する男」という小説ができそうです。

とにかくその男性は、50㎞の道のりを、白衣を着たマネキン人形とともに旅をしたわけです。

そして、とある街で電車を降りた男性は、お葉書の写真にあるような、桜吹雪の舞う公園へと足を運びます。

マネキン人形を抱えて歩いている男性には、桜の花びらが雪のように舞い落ちて、それはそれは幻想的な風景です。

「マネキンの 行き交う街にも 春の風」

この一句は、そんな光景を歌っているのです。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

お待たー
(映画「桐島、部活やめるってよ」での、映画部部長の男友達風に)

一緒に花見に行ったマネキン先生から「桜の写真を送ってブログに載せてもらえばいい」と言われたものの、写真はコメント欄に貼り付けられないし、この前の美容院の一件で、どの辺りに新居があるかは掴んだものの、連絡先なんか新職場のメアドだって知らない。

こちらのブログに載せてリンクを張るにしても、ここだけの話、もう再来年の2月まで書いちゃってあるので記事の入れ替えはとっても面倒。

と言うわけで、いつものように新しい職場の住所へ葉書をお送りした次第ですが、さすが日本郵便、2円値上げしただけあって、しっかり届けて頂いたようで。

しかも、変な郵便物を送りつけられてせっかくの新天地に居づらくならないよう、そちらの職場に出入りしても全く不自然でない、マネキン業界関係者を装って、取り次ぎの事務職員さんの心証にまで配慮する気遣いぶり。内容だって、写真に俳句という、時候の挨拶状を装った控えめなものですから、個人誌を送りつけるのに比べたらかわいいものです。


ちなみに、映画「桐島、部活やめるってよ」では、私めも映画部部長に感情移入して見ました。吹奏楽部長も応援したくなりましたし。でも意外に、野球部のバックを未練たらしく下げている帰宅部のイケメン君のモヤモヤ感も、分かる所はありますね。

そういえば、あまちゃんのユイちゃんと並んで、この映画でイヤーな女を好演していた松岡茉優さんが、フジテレビの新番組「うつけもん」で、10代と思えない堂々とした司会ぶりを見せてます。

ま、内容自体はよくあるネタ見せ番組なので、バラエティ番組なら、カリスマDJもご推薦の「バス旅」番組の方がおもしろいかな。

投稿: 桜野こぶぎ | 2014年5月 7日 (水) 22時40分

マネキン輸送研究会って…。十分怪しいんですけど。だいいち、「マネキン業界関係者を装う」って何?

それにしても謎なのは、私がマネキン先生の一件を知っている、ということを、なぜこぶぎさんが知っているのかってことです。私が知っていると踏んだから、あの一句を送ってよこしたんでしょう?で、この件についてブログで触れろ、と。

まあそれはともかく、映画部部長の男友達は、いい味出してましたな。あと、野球部のキャプテン。

映画部部長みたいに、知識と理屈で教師に反論するってのは、まるで中学時代の私そのものです。

投稿: onigawaragonzou | 2014年5月 8日 (木) 19時25分

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