くたばれ!リーダーシップ
私が以前にいた業界でも、いよいよ「社長のリーダーシップ」が重視される時代になった。
それを歓迎する向きもあるが、はたして本当にいいことなのか?
社長がリーダーシップを発揮しさえすれば、組織は格段によくなるって、本気でそう思っているのか????
そもそも、「リーダーシップを発揮することは善」という前提自体を、疑ってかかる必要がある。
いや、リーダーシップが善であるとしても、それをふりまわすリーダーの資質自体を、疑ってかかる必要があるのだ。
「リーダーは判断を誤らない」「リーダーは万能である」という保証は、どこにもないのだ。
リーダーだからリーダーシップを発揮してよいのではない。リーダーシップが発揮できるから、リーダーなのだ。
だが残念なことに、私がこれまで生きてきた中で、リーダーシップをちゃんと発揮できた人に出会ったことは、ただの一度もない。
ただの一度も、である。
身近に、リーダーシップを正しく発揮できている人がいたら、ぜひ教えてほしい。
これまで人類が営々と築いてきた、話し合いながらお互いの合意点を見つけていく、という文化が、リーダーの気まぐれや体面のために、あっさりと否定されてしまう時代になるとしたら、それこそ逆戻りである。
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