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不意の語り

4月30日(水)

ブログを続けていてよかったなあと思うのは、読んでいる人が、こちらの思いもかけないところに自分自身を引きつけて読んでくれている、ということである。

たとえば先日、「法律の読み合わせ」という、まあ地味なネタを書いた。

たぶん誰にも理解されない話だろうと思ったが、これに食いついたのが、こぶぎさん。

コメント欄に、「ちょうど、打ち込んだアンケートデータの数字を音声認識ソフトに読ませて原本で確認する「本格的な一人読み合わせ」をしていたので、グッドタイミングな話題」と書いてくれた。

「読み合わせ」の話題がグッドタイミングって、そうめったにあることではない。

ほかにも、「神保町」のことを書いたら、そこに興味を持った人や、「ガチで死にたくなった」と書いたら、「私も昨日、全然違う理由で死にたくなったことがありました」と書いてくれた人がいたり。

ちなみに、「ガチで死にたくなった」という話と「法律の読み合わせ」の話は、同日の日記の中に出てくるもので、同じ日記を読んでいても、食いつく場所が人によって違う、ということがよくわかって、面白い。

2 昨日は、弁当箱の記事を読んで、メールをくれた友人がいた。

ふだん、全然連絡を取り合っているわけではないのだが、弁当箱の記事を読んで、ふと自分の弁当作りのことについて語りたくなり、メールをくれたのである。そんな感じでメールを不意にくれることは、自分にとって何よりの励みになる。

その人の日常を切り取ってわかりやすく書かれていて、読んでいてとても心地よい文章だった。

きっと、ラジオパーソナリティがリスナーからもらったハガキを読むときの心境って、こんな感じなんだろうな、と、読みながら思った。

グリーンピースご飯の話だって、ひょっとして、と思いながら書いた。

ひょっとして誰かが、「グリーンピースご飯」がきっかけで、不意に何かを語りたくなるのではないか、と。

そんなことを、いつも待ち望んでいるのだ。

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