ポンコツ人間のひとりごと
5月22日(木)
後半、映画のネタバレの話があるので、ネタバレがいやな人は前半で読むのをやめてください。
相変わらずのポンコツ人生ですよ。
朝、家を出て、自転車で、最寄りの駅の駐輪場に向かう。
家から駐輪場まで、15分くらいだろうか。
駐輪場について、気がついた。
(ズボンのベルトをしていない!)
ベルトをしめるのを忘れたまま、駅まで来てしまったのだ。
出っ張った腹のおかげで、なんとかズリ落ちずにすんでいるが、職場でズリ落ちる可能性もある。
以前の職場だったら、忘れ物をしたらすぐに家に帰れる距離だったのだが、また自転車で15分戻るのは、とても面倒くさい。足も痛いし。
(うーん。やっぱり戻ろう)
ということで、せっかく駐輪場まで来たのに、また15分かけて家に戻り、ズボンのベルトをしめて、また15分かけて駐輪場に戻ってきた。
幸い、今日は会議のない日だったので、ことなきを得た。
まったく、なんというポンコツ人生だろう。
夕方、職場を出て、最寄りの駅に着いて、駐輪場から自転車を出したとたん、ビックリするような大雨である。
そしてビックリするような稲光である。
とても自転車で帰れそうになく、しばらく雨宿りし、やや小ぶりになってから自転車をこぎ出した。稲光におびえ、濡れ鼠になりながら、家に戻る。
こういうときって、やっぱり軽く死にたくなるね。
最近、軽く死にたくなる瞬間が増えているが、ポンコツ人間になりつつあるということなのだろう。
それはともかく。
アメリカ映画の「クロニクル」(2012年公開)を見た。
ふとしたきっかけで、超能力を持った少年が、最初はその能力を楽しんでいたのだが、しだいに悪い方向へ使うようになり、ついには悲劇的な最後を迎える、というお話。
…言葉では説明できない。すごい映画なので、実際に映画を見ることをお薦めする。
少年は超能力を手にし、最初は他愛もない遊びをしていたのが、だんだんと、感情にまかせて、超能力を悪用し、人びとを恐怖に陥れる。その過程が、じつによく描かれていた。
荒唐無稽なSF映画なのだが、考えさせられたことがある。
特殊な能力を持った人間が、その能力を、己の感情に任せて使ってしまったら、どうなるのか?
それは、凶器以外の何ものでもない。
たとえば、プロボクサーが、怒りにまかせて、ケンカをしたとする。
そのときのパンチは、ときに人を殺傷するほどの力を持つ。
だから、プロボクサーの拳は、凶器と同じなのだ、という話を、聞いたことがある。
これを自分に置きかえたらどうなるか。
さしたる能力があるわけでもないが、無駄に文章だけは数多く書いているので、文章をいくらかでも自在に操ることはできる。
ときに書いているうちに感情が高ぶって、怒りにまかせて、いちばん効き目のある言葉をチョイスして他人を批判したりすることも、あるのだと思う。
それにより、人を怒らせたり、傷つけたり、不快にさせたりしているのではないか、と、書いたあとで自己嫌悪に陥ったりする。
このブログとか、長文のメールとか、なるべく自制して書いているつもりだが、それでも、つい感情に任せて書いてしまっているのではないか。
ああ、あんなクドい文章、書くんじゃなかったと、書いたあと、いつも後悔するのだ。
もし自分に、何でもよい、ぬきんでた能力があるのだとしたら、そういうものほど、自制して使わなければならない。
映画「クロニクル」から、そういうメッセージを受け取ったのだが、たぶん映画製作者は、そんなつもりでこの映画を作ったわけではないだろう。
この映画の凄さを、たんに楽しめばよいのだ。
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コメント
夏のような日差しの土曜日、思い切って「ポタリング(ちょっとしたサイクリングのこと)」に出かけることにした。クロスバイクの情報を検索しているうちに、この街から隣町まで自転車専用道が伸びていることを知ったからである。
市内を流れるM川沿いを走っていくと、市役所の一つ北の交差点あたりの堤防の上に、自転車道の地図看板があった。時刻は午前11時半。何のトレーニングもせずに思いつきだけで出発するので、今日は途中にあるA八幡の三重塔を目指す。それでも往復40キロはあるから、ダイエットには十分だろう。
「弱虫ペダル」ではないが、軽い2速ギアでくるくるペダルを回しながら、しばらく堤防の上を進む。いつも車で走っている道を1つ隔てただけで、知らない街並みが見られるのは面白い。
ところが、A公園に来ると急に自転車道がなくなってしまった。車道に出て鷹の銅像が欄干に止まっている橋を渡ると、川の向こう岸に自転車道の看板があった。
木立の合間に澄んだM川を見ながら進む。今日は真夏日との天気予報だが、吹く風が心地よく、どうにか持ちそうだ。
あれ、また自転車道が途切れた。今度は高速道路の工事現場のようである。
サイクリングは、ただ自転車を買えばいいわけではない。舗装された自転車専用道があるとこんなに自転車は快適なのかということを、今回のポタリングで実感した。信号も歩行者もない専用道があって初めて、足のつかないほどサドルの位置を上げて、何の気兼ねなくすいすいと飛ばせるのである。できれば、交差する車道すらなくなってほしいくらいだ。
やむなく車道に出て進むと、再び堤防沿いの自転車道に合流できた。景色は、林のような木立の中から、見はらしのよい河原に変わった。餅つきで有名な寺を左に見てさらにずっと進むと、お蕎麦のおいしいK亭のところに出る。国道にかかる橋に平行する「自転車専用橋」を渡ると、いよいよ隣町のT町だ。
「水辺の楽校」くらいしか施設がなかったY市とは力の入れ方が違うのか、いきなり目前に「ワイナリー」が現れた。1時間ママチャリを漕ぎっぱなしの中年男性のほぼ100%は、吸い寄せられるようにこの施設で一休みするはずである。多分に漏れず、「まほろばの貴婦人ソフト」をなめてワイナリーのベンチで休憩する。
ワイナリーを出て、少し進むと自転車道はT駅西口でぷっつり途絶えた。仕方なく駅の跨線橋を自転車を押して越えると、階段のスロープが駐車場脇の遊歩道風の道へと一直線に続いている。どうやら、この跨線橋も自転車道の一部なのであった。
本当は先ほどのワイナリーで引き返しても十分満足だったのだが、このT町は廃線跡を利用したサイクリング道で有名なのだ。普段は車でしか来ないから、こんな時でもないと行けないと、駅で地図をもらってさらに漕ぎ出す。
「緑道」と名前がついているだけあって、このサイクリング道では左右に植えてある並木が緑のアーチを作り、木漏れ日の中を進むことができる。やや古くはなっているが、ベンチもそこここにあって、休憩もしやすい。
自転車で行くと、観光名所の「童話館」は思ったよりも駅から近かった。石造りの旧T駅の前を抜けてさらに進むと、U資料館やA八幡へつながる国道にぶつかる。ほどなく目的地についた。
ここまで約2時間。なんの運動経験なしに、思い立っただけで、20キロくらいなんか簡単に走破できる。自転車ってすごいね。
もっとも、資料館もA八幡も車で何度も来たことがあるので寄らずにすぐに引き返す。町内で大盛梅おろしそばを食べて先ほどの緑道を戻ると、木陰なのがちょうどよいのか、少年野球の見物人が椅子を持ち出して道の真ん中に大勢座っている。かと思えば、小さい子供が駆けずり回ったり、自転車で暴走したり。さきほどまで心地よかった風も、帰りは逆風になって、思うように自転車を飛ばせない。
大体、サイクリング道の沿道には2か所も温泉があるのに、道中で入ってもすぐに汗だくになるから、ここで入るわけにはいかない。結局、店名の焼印が入った「和菓子テイストなクレープ」を売っている店とか、本場で金メダルを沢山とったソーセージ屋さんとかに寄り道する。
行程30キロを過ぎて、尻肉が取れそうなくらいおしりが痛くなって来たが、こんな何もない堤防の上では、誰の助けを借りるわけにもいかない。泣きそうになりながら家にたどり着いたのは午後4時半。休憩を含めて約5時間の行程であった。
ともあれ、ほとんどお金も使わずに、健康増進しながら丸一日つぶせるママチャリ・ポタリング。自転車を漕いでいる間は、何にも考えなくていいから気も楽になる。
「高級自転車は盗まれるから」と家族会議で購入反対されても、平坦なところであれば、普段乗っているママチャリだって、往復40キロくらいは走れますから。鬼瓦さんも足の調子が良くなったら、いかがですかな。
もっとも、翌日は全身を包み込むような倦怠感で、せっかくの日曜日を丸一日寝込むはめになり、せいぜい無駄に長いコメント文を書いて憂さを晴らすようになることくらいは、覚悟しなければいけませんけど。
投稿: 弱虫ペダルこぶぎ | 2014年6月 1日 (日) 11時22分
まさかこぶぎさんのコメント欄で、「ポタリング」の文字を目にするとはね。
読んでいるだけで、のどかで気持ちよさそうですなあ。行ったことのある場所が多くて目に浮かぶし。
ただ唯一気になるのは、「尻肉が取れそうなくらいおしりが痛くなる」ということ。私も経験がありますが、あの尻の痛みさえなければ、自転車に乗り続けてもいいなあ、と思うんですけどね。座り心地のよいサドル、ありませんかね。
投稿: onigawaragonzou | 2014年6月 2日 (月) 00時47分
おかげさまで、結局、尻肉は取れませんでした(笑)。
とあるいきさつから、10年物のママチャリをそのまま乗り続けなくてはならないようですので、部品にお金をかけずに乗り方の工夫をしてみます。
骨盤を立ててサドルに座ると痛みが消える
http://allabout.co.jp/gm/gc/207759/
ロードバイク、尻&股の痛みを克服するコツ
http://allabout.co.jp/gm/gc/207674/
お金がある鬼瓦さんにはこちらをお勧めしましょうね。
自転車大好き男子必見! サドルから守れ、君の○○を!
http://www.gizmodo.jp/2011/07/saddles_to_save.html
投稿: 弱虫ペダルこぶぎ | 2014年6月 2日 (月) 11時26分