「型に流し込んで作る」体験イベント
7月7日(月)
うちの職場で、夏休みに向けての体験イベントを行うことになった。
今日はその試行の意味もあって、うちの教職員のみを対象にした「プレ体験イベント」を行うことになった。いわばリハーサルである。
「お時間のある方は、ぜひご参加ください」という一斉メールが、数日前に来た。
午後、会議もなかったので、参加することにした。
私がこの体験イベントに参加するのには、理由があった。
2カ月ほど前の「いちばん大きな会議」で、この体験イベントについて、担当者から説明があった。
その説明を聞いた私は、手を上げて意見を言った。
「もっと面白くできるのではないでしょうか」と。
入社してまだ1カ月のくせに、何とも不躾な人間である。
なぜこんな不躾なことを言ったかというと、実は、前の職場で、これとまったく同じ「体験イベント」を、中学生を対象に行ったことがあったからである。
そのときの体験をもとに、発言したのである。
さらに不躾なことに、その会議が終わったあと、イベント担当の同僚に、前の職場で行った経験をふまえて、かなり具体的なアイデアを提案したのである。
新参者で、しかも担当外の人間であるにもかかわらず、まったく図々しいヤツである。ふつうだったら、煙たがられるだろうな。
ということで、この体験イベントに関して、あれこれと意見を言ってしまった手前、反省と謝罪の意味を込めて、参加することにしたのである。
午後1時半、体験イベントが行われる部屋に行くと、数名の教職員がいた。
イベント担当の同僚が、私を見るなり言った。
「アイデアを採用させていただきました」
見るとたしかに、私のアイデアが採用されていた。
いや、正確に言うと、前の職場の作業仲間たちが考えたアイデアである。
どの部分のアイデアが採用されたのかは、見る人が見ればわかるだろう。
「プレ体験イベント」は、たいそう盛り上がった。最初は人数が少なかったが、噂を聞きつけた職員さんたちが、次々とやってきた。そして参加したみんなが、ニコニコして帰って行った。
1時半から参加した私も、あまりに夢中になってしまい、気がついたら撤収の時間となる4時まで居残り続けた。
やはりあのときの会議で発言したことは、無駄ではなかったのだ。
「聞く耳を持ってくれる人」がいるのだ。
些細なことにも聞く耳を持ってくれる人がいる、というのは、職場において、何よりも励みになることである。いや、些細なことだからこそ、なおさらである。
そして何よりも職員さんたちが楽しんだこのイベントは、きっと成功するだろう。
| 固定リンク
« 不義理を反省する | トップページ | 暑気払い »
「職場の出来事」カテゴリの記事
- 伝わっているのか(2023.02.01)
- まだ月曜日かよ!(2023.01.24)
- ○○の玉手箱(2023.01.18)
- 何でも言って!(2023.01.14)
- 100字原稿マシーン(2023.01.05)
コメント