「前の職場」を訪れる
8月27日(水)
午後の会議に出席するために、「前の職場」に日帰り出張である。
4月に職場が変わってから、始めて「前の職場」を訪れる。なぜか照れくさい。
お昼少し前に着き、正門から入って、イチョウ並木を歩く。
「夏休み」とはいえ、みんな忙しく働いているらしく、オモテや廊下をムダに歩いている人はいない。みんな仕事部屋か会議室にこもっているのだろう。
とある部局に立ち寄り、作業仲間のSさんやT君と合流して、慌ただしくランチをすませる。
積もる話はあるのだが、なにしろ時間が短くて、何から話していいかわからない。
昼食が終わって、会議がはじまるまでの時間、とある場所に待機していると、職員さんがやってきた。
「先生ヒドイです!私たちに何も言わないなんて!」
今回、「前の職場」に出張することは、関係者やごくわずかな人以外、言わなかったのだ。
「どうしてわかったんです?」
「まるわかりですよ」
「???」
「先生が正門からイチョウ並木を歩いている姿が、事務室の2階の窓から一部始終、まる見えでした」
なんと!誰も見ていないと思って、イチョウ並木を油断して歩いていたら、その一部始終が2階の事務室の窓から見られていたのだ。
「私の歩いているところの一部始終を、職員のみなさんが見ていたんですか?」
「ええ。なんか、挙動不審な感じでした」
「はあ…そうでしたか…」
まるでヒッチコックの「裏窓」である。
まあ別に隠すことでもないから、いいのだが。
午後1時半から始まった会議が、3時少し前に終わり、3時からは別の打ち合わせである。
かくして2つの所用が終わり、古巣の部局をふらついて同僚と懐かしい話をしているうちに、6時になった。
(ひょっとして、軽く一杯ってことになるのかな…。あんまり遅くなると明日に差し支えるから、遅くとも最終の一本前の新幹線には乗りたいな…)
などと,、例によって自意識過剰の私はひそかに期待していたのだが、今日会った人の誰もが忙しく、それどころではなかったようで(また被害妄想がはじまった)、おとなしく退散することにした。
私も明日が早いし、結果的にはそれでよかったのだが。
会うべき人たちに一通り会えたというだけで、奇跡というべきであろう。
| 固定リンク
« 続・謎のオカベさん | トップページ | 拾う神あり »
最近のコメント