拾う神あり
8月28日(木)
朝9時から、都内で3時間の講義をする。
ずいぶん前に、私の本を読んだというある人から電話で依頼があって、職人さんたちの講習会で講義をしてほしい、と依頼が来たのである。
この春に出した本は、一般向けの本であるにもかかわらず、ビックリするくらい売れなかった。まあ中身が地味だから、仕方がない。
受講した職人さんたちは、ほとんどが30代の若い方々で、これからこの分野を担っていく方ばかりである。こちらの滑舌の悪い話を、3時間辛抱して聞いていただいた。
最初は、私の本が、職人さんの役に立つはずがない、と思い込んでいたのだが、いやむしろ、職人さんたちにとって必要とされていた本だった、ということに、あらためて気づいた。
本の内容を講義したのだが、むしろ職人さんたちのほうが、現場でいろいろな体験をされている分、こちらのわからないこともよく知っていて、逆に教えられることが多かった。
私の書いた本など、まったく顧みない人のほうが多いのだが、職人さんたちにとってこの本は、ご自身の仕事の中で、おそらくこれからの指針となっていくのではないか、と、少し勇気が出た。
これから、この方面でつながりができれば、なにより嬉しい。
まさに、捨てる神あれば拾う神あり、である。
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