シン・ハギュンは、市川雷蔵だ!
日本でも公開され、評判が高かったので、劇場で見たかったのだが、その機会を逸してしまっていた。
この映画が、「朝鮮戦争映画」のまぎれもない傑作であることは言うまでもない。だがそれ以上に驚くのは、主演のシン・ハギュンである。
シン・ハギュンには失礼だが、映画「JSA」(2000年)を見たとき、シン・ハギュンがこれほど主役を張れる俳優だったとは、誰が予想しただろうか。
…いや、そう考えるのは私だけで、みんなあたりまえに予想してたのか?
いまや、韓国では押しも押されぬ実力派俳優である。
試みに、この映画で共演したコ・スと比較してみるがよい。コ・スはいわゆるいまどきの「イケメン俳優」に属するが、シン・ハギュンは、やや違う。
どちらかといえば、歌舞伎役者顔である。
そこで思いあたったのだが…。
シン・ハギュンは、市川雷蔵である!
正確に言えば、市川雷蔵的な雰囲気があるのである!
そう考えれば、彼が頭角を現してきたというのも、うなずける。
たとえば、なんでもよい。市川雷蔵が主演した、、「炎上」(原作は三島由紀夫「金閣寺」、市川崑監督、1958年)でも「破戒」(島崎藤村原作、市川崑監督、1962年)でも、「陸軍中野学校シリーズ」(1966年~)でも、たとえばこれをシン・ハギュンが演じたとしたら、と想像してみるがよい。
どれも、しっくりくるではないか!
シン・ハギュンは、市川雷蔵だ!
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