ハ・ジョンウに敵なし
8月25日(月)
いまや韓国映画は、「ハ・ジョンウに敵なし」といった趨勢である。
韓国映画「群盗」は、ハ・ジョンウとカン・ドンウォンの二人が主役の映画だが、ハ・ジョンウの勢いは、とどまるところを知らない。
舞台は1862年の韓国・全羅南道地方。悪質な方法で農民から収奪をする武官(カン・ドンウォン)と、それに対して立ち上がる民衆。その1人が、ハ・ジョンウである。
日本でいえば、百姓一揆、というのがそれに近いのだろうが、農民が悪質な武官と戦う、という構図は、どうしても映画「七人の侍」を連想してしまう。
映画の中で、農民の側に立って武官と戦う僧侶が登場するが、私にはその僧侶が、「七人の侍」で志村喬が演じた「勘兵衛」に見えて仕方がない。
とすると、ハ・ジョンウは、三船敏郎演じた「菊千代」の役回り、ということになる。
言ってみればいまのハ・ジョンウは、最も勢いがあったころの三船敏郎、とも言えるのではないだろうか。
韓国版「七人の侍」を作るとしたら、ぜったい菊千代はハ・ジョンウだな。
なぜ、ハ・ジョンウは、かくも映画界で引っ張りだこなのか?
ハ・ジョンウの出る映画、そしてハ・ジョンウのたたずまいは、なんとなく香港ノワールのそれを彷彿とさせる。
映画「黄海(「ファンヘ」、邦題は「哀しき獣」)は、まさに香港ノワールを彷彿とさせる映画である。
香港ノワールが衰退したいま、それに代わるものとして、ハ・ジョンウがもてはやされているのではないだろうか。
…もっとも私は、「香港ノワール」というジャンルの映画を見たことがないので、想像で言っているに過ぎない。
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コメント
「香港ノアール」なき後も、これがあれば大丈夫。
カンジュク通り残酷史(1:12:20から)
http://youtu.be/TCVJskZMzEg
よい子にやさしい英語字幕つきです。
ま、僕も「香港ノアール」など見たことがありませんので、友達以上恋人未満あるあるネタの「ドキドキ」(29:40から)とか、ピアノ教室の教え子がどうもオッサンくさい「五十路の密会」(34:00から)、イケメンの友達が引っかき回す「奴、奴、奴」(0:10から)とかが好きですけど。
投稿: 慌てないで、こぶぎをバーン! 終了(ドヤ顔つき) | 2014年8月28日 (木) 11時23分
と言うわけでソウルに無事つきました。すっかり中国人観光客ばかりになっちゃいましたね。
でもギャグコンサートばかり見てたおかげでなんかヒアリング力が上達したぞ。よい子のみなさんもお試しあれ。
投稿: ソウルからこぶぎ | 2014年8月29日 (金) 23時57分
無事到着でなにより。
先日私が泊まっていたところも(鐘路3街の近く)、もともと日本人向けのリーズナブルなホテルで、日本語を話せるスタッフがいるのですが、最近は中国人観光客ばかりで、コミュニケーションをとるのに、かなり苦労しているみたいでした。
投稿: onigawaragonzou | 2014年8月30日 (土) 02時04分
景福宮もトソクチョンもセマウルシクタンもロッテマートまで中国人だらけ。しかもはぶりがいい。景気がいいことですな。
しかし、さすがOQ先生がかつて旅行計画に入れただけあって、やはり国楽院は「上級者むけ」でした。シンバル持った僧侶の群舞とかマニアックすぎる。パンソリはよかったけど。
今回はソチョ駅から国楽院までバスに乗れましたが、当然バスはバス停に止まらないので走って追いかけるといった韓国バスの醍醐味を満喫。そして今はSNLコリアの生放送を堪能。ギャグコンサート以外にこの19禁コメディ番組を見てたおかげで、今回は英語を使わず、初めて韓国語だけで会話は通せそうです。
明日は完全自由行動日ですが、オーレのワイパイ利用権をコンビニで買ったので、学生から誘い飯のメールがあれば、恒例のホンジャ飯にはならないかも、と淡い期待。
投稿: ソウルからこぶぎ | 2014年8月30日 (土) 23時44分
ソウルを満喫してますなあ。韓国語の上達ぶりも、目を見張るものがありますね。
投稿: onigawaragonzou | 2014年8月31日 (日) 01時43分