プロの定義
9月30日(火)
9月10日以来の長旅が終わり、いったん家に戻る。
「いったん」と書いたのは、明日の夜に今度は北に向かうからである。
うーむ。想像を絶する長旅だった。
とくに今日の仕事は、精神的にかなりきつかった。
長旅の道中で多くの人とお会いした。
名刺を交換した人だけでも27名いたので、名刺交換していない人を含めると、ゆうに50名以上の人にはお会いしただろう。気心の知れた人もいれば、初めてお会いして人もいたり、十数年ぶりにお会いする人や、お名前だけは知っていて今回初めてお会いする人など、実にさまざまであった。
もともと社交的な人間でもないし、「好きな人間」のストライクゾーンもかなり狭いので、苦手だなあと思う人も数多くいたのだが、それは自分の心の狭さに起因するのだろう。
私は、好きな人と苦手な人に対する態度の差が大きいので(すぐに表情にあらわれるので)、その点は、あらためなければならない、ということを、今回の仕事で痛感した。
もうひとつ、今回の旅では、いろいろな「プロ」の人にお会いした。訪れた先でお会いした人々だけでなく、「トラック野郎」のおじさんも含めて、である。
プロの定義とは何か?と考えてみた。
「難しい仕事であればあるほど、燃える」
という人なのではないか、と。
「トラック野郎」のおじさんやあんちゃんを見ていると、そんなふうに思う。
その点私は、難しい仕事になると、とたんにおじけづいたりするので、今の仕事に関しては、全然プロとはいえない。
ところで、この間ずっと職人さんたちと一緒に手塩にかけて作ってきたものが、このたびようやく完成したといって、昨日の夕方、職人さんが、ホテルまで完成品を持ってきてくれた。
私の判断1つで、職人さんによる仕上げが決まってしまうので、かなりのプレッシャーであった。
職人さんにとっても、これまでに経験したことのない、かなり難しい仕事であっただろうと思う。
「今回の仕事は、とても勉強になりました」とその職人さん。
「とんでもない。勉強になったのは私のほうです」
経験がない中で、私は最善の方法を尽くしたつもりである。
それは若い職人さんにとっても、同じだっただろうと思う。
「経験」は、やがて自信につながるだろう。
でも、「経験」を誇るような人間にはなりたくない、とも思う。
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コメント
職場のイスの肘当てが割れたので、肘当てを注文したら届いたんですヨ。
有名な輸入イスの専用品をうたっているけど、とある職人さんの手作りなんですヨ。
でも「評判いいんですヨ」って言うだけあって、コレが、元からついていた肘当てより、よっぽど触りごこちがいいのヨ。しかも珍しいオマケつきー(音符マーク)。
やっぱり、腕のある職人さんは違いますヨ。
品物に同梱されていた、職人さん手作りチラシの「~ですヨ」という文体が、なんか気に入ったんですヨ。
投稿: こぶぎですヨ | 2014年10月 4日 (土) 11時50分
うーむ。「ですヨ」で検索したら、アンティーク家具のお店のサイトが引っかかったのだが、それなんだろうか…。
投稿: onigawaragonzou | 2014年10月 4日 (土) 21時12分
アンティークっちゃアンティークですけど。職人さんの名前からして...
このお名前で、職場へ品物を送って来たんですヨ。
椅子の名前が分かると、検索ページの筆頭に出てきますから、跳ね上がって喜んじゃってくださいネ。
後は、オマケでもらった珍しい蝋。粉にして刀剣の手入れにも使うそうですが... ふすまに塗ったら、よく滑りましたヨ。
投稿: こぶぎですヨ | 2014年10月 5日 (日) 14時41分