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縦断半島、縦断列島

9月25日(木)

もはや曜日の感覚もない。

昨晩の、先方との会食も、やはり座持ちの悪さにひどく落ち込んだが、ひとまず無事に終了した。

日本で同等のアテンドをしなければならないかと思うと、かなりのプレッシャーである。

まあそれはともかく。

これで、韓国でのミッションがすべて終わり、いよいよ明日、帰国である。

メールに添付されたPDFファイルで、原稿の校正が届いていて、「土曜日までに戻してください」という。

土曜日といったら、明後日ではないか!

直す箇所の多いにもかかわらず、こっちではプリントアウトすらできないのである。

うーむ。困った。

ソウル市内を探しまわり、ソウル市役所の前に印刷屋さんがあるのを見つけた。

「あのう…PDFファイルをプリントアウトしたいんですが」

「いいですよ。どうぞ」

値段は少しかかったが、なんとかプリントアウトを終えた。

校正に赤を入れて戻すことになるのだが、こちらにはスキャナーもない。

仕方ないので、赤を入れた箇所をデジカメで写真に撮って、それをメールで送るしかない。

あとは喫茶店でボーッとしたり、意味もなく景福宮や三清洞のあたりを歩いてみたり。

歩きながら、今回の旅で感じたことを振り返る。

今回の仕事で、韓国の同業者たちの層の厚さと技術の高さを、まざまざと見せつけられた。

技術がないのは単に私だけかも知れないが、こちらがもっと精進しなければ、どんどん置いていかれてしまう。

もうひとつ感じたこと。

これは仕事とは関係ないが、ソウルに来る外国人観光客のほとんどが、中国人であることに驚いた。これは最近の大きな変貌である。

いまやソウルは、中国人観光客をターゲットにしている。

これから日本は、ますます相手にされなくなるだろう。

やはりこれからは、中国語を勉強しなければダメか…。

さて、9月10日から約2週間、韓国に滞在し、釜山からソウルまでを縦断した。

長期間滞在したような気もしたが、たった2週間だったのか。

日本にいれば、2週間などあっという間だが、こちらにいると、長く感じるから不思議である。

しかしミッションは、これで終わりではない。

明日、福岡に渡り、今度は約1週間かけて、日本列島を秋田まで縦断するのだ!

釜山からソウルへ半島を縦断したあと、今度は休む間もなく、福岡から秋田まで、列島を縦断する。

まるで「水曜どうでしょう」の旅のようだ。

「お金返すから、うちへ帰して!」

これは、かの有名な小松政夫のギャグである。

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