旅の前に
9月9日(火)
昨日の話の続き。
「最近、高校とか大学時代の友達と会う機会が多くってね。この年齢になると、これまでの人生を振り返ったりして、そういったものを大事にしようと思うようになるんだ」
高校時代の友人のコバヤシの、柄にもない発言である。
「柄にもない発言」と書いたのは、元来コバヤシが、人間関係に対してクールな考え方を持っていたからである。
だからそんな発言を、意外に感じたのである。
「おい、いいことを思いついた」と私。「いま、俺たちが一緒にいるところを写メで撮って、モリカワさんとエーシマに送ろうぜ」
モリカワさんとエーシマ、というのは、高校の部活の、同じ楽器パートの一年後輩である。二人にとって我々は直接の先輩にあたり、お互い言いたい放題のことを言い合った関係だった。
私とコバヤシは、今となってはめったに顔を合わせる機会がないので、二人は驚くだろうと思ったのである。
「そんなくだらないこと、やめろよ!」
とコバヤシは言うが、まんざらでもない、という顔をしていた。
お互いがお互いを写メで撮り、コバヤシはモリカワさんに、私はエーシマに、メールを送った。
いい年齢をしたオッサンが、お互い写メで撮りあっているのを見て、お店の店員さんが、失笑していた。
てっきり無視されるだろうと思っていたら、しばらくして、返信が来た。
モリカワさんから小林に来た返信には、「相変わらず、二人はどんだけ仲がいいんですか!」と、呆れた様子がみてとれた。
エーシマから来た返信には、「どうせ二人で美味しい魚でも食べたんでしょう。魚卵の食べ過ぎは痛風の悪化のもとなので、ほどほどに」と、気遣いながらもたしなめる内容。
バカバカしいと思いながらも反応してくれる二人に、申し訳ないと思いつつも、感謝した。
くだらないノスタルジーだと、人は笑うかも知れない。
さて今日、福岡での仕事も無事に終わり、いったん帰宅した。
いよいよ明日から、「苛酷な9月」の本番である。
…ということで、またまた、しばらく旅に出ます。
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