坂本龍一とバート・バカラック
10月23日(木)
旅先の仕事でかなり疲れているので、「坂本龍一CM名曲」シリーズ第2弾。
坂本龍一が提供した、80年代の「サントリーオールド」のCM曲には、前回紹介した「Dear Liz」のほかにもあって、それが「水の中のバガテル」という曲である。
「バガテル」とは、フランス語で「ちょっとした曲」という意味だそうである。
このCM曲にはピアノバージョンもあり、本当はそちらの方が好きなのだが、見つけることができなかった。
次に紹介するのは、「資生堂エリクシール」のCMである。
なんとも時代を感じさせるCMだが、このCMのバックで流れている音楽も、坂本龍一がこのCMのために作った曲である。
CM中に流れているメロディが、曲のほぼ全部と思っていただいてよい。
この曲こそが、坂本龍一がバート・バカラックを意識して作った曲だと、私は信じて疑わない。試みに、バート・バカラックの名曲「エイプリル・フール」を聴いてみよう。
え?あのCM曲のどこがバート・バカラック的だって?
バート・バカラックのメロディアスな旋律の特徴を、坂本龍一がよくとらえているではないか!
もう1曲、坂本龍一のバートバカラック的な曲を紹介しよう。
大貫妙子「夏に恋する女たち」である。
作曲は大貫妙子だが、編曲は坂本龍一である。
編曲に注目して聴いてみると、これぞ、バート・バカラック的な音楽だと、誰もが納得するだろう。
坂本龍一はバートバカラックの音楽にひそかに憧れていて、職業的音楽家としての本領を発揮すべきときに、彼の中にあるバート・バカラック的要素が花開くのではないか、というのが、私の仮説である。
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