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ラジオ番組の収録に行ってきました

10月26日(日)

なんと、ついにラジオ番組に出演しましたよ!

といっても、生放送ではなく、収録です。

本当は、TBSラジオの「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」か、「荻上チキのセッション22」のどちらかから、お声がかかりたかったんだけれど、そうではなく、日本でいちばん大きな放送局の、とてもまじめな番組からお声がかかった。

依頼されたのは夏のことだったか。私の本を読んだ制作者の方からメールいただき、番組で本にかかわるお話をしてくれと依頼されたのである。

ほんの少しの時間、インタビューか何かに答えればいいのかなと思いきや、なんと30分番組を4本収録するのだという。

つまり2時間しゃべらなければならないということなのだ。

番組の進行役に、大ベテランのアナウンサーの方がいるので、その方と対談するという形式らしい。

あらかじめいただいたメールに「原稿は必要ありません。来ていただくだけでけっこうです」とあった。

それにしても不安である。原稿なしで、2時間ももつのだろうか?

さて今日。

約束の時間である12時50分に、都内にある大きな放送局の入り口についた。

そこで制作スタッフの方と初めてお会いする。

「どうぞ、こちらです」

廊下を進んでいった。

(楽屋とかあるのかな?有名人とかに会えるのかな?)

と期待していたら、いきなりスタジオのブースに案内された。

「すでにアナウンサーの方がお入りです」

みると、すでに大ベテランのアナウンサーの方が、スタンバイしていた。

緊張していた私は、

(トイレに行っておいた方がいいかも)

と思っていたのだが、そんなヒマもなく、そのままラジオのブースに入り、進行役のアナウンサーの方とご挨拶した。

そのままイスに座り、

「それじゃあそろそろ本番です」

という。

ええ!ちょ、ちょっと!まったく心の準備ができてないよ!

私は、大ベテランのアナウンサーの方に聞いた。

「あのう…これ、全4回ですよね」

「ええ」

「だいたいの進行表とか、原稿とか、そういったものはないんですか?」

「ありません。この番組は、そういうのがないんです」

「はあ」

「先生の頭の中にあることを、自由にお話しいただければ、それでけっこうです」

ええええぇぇぇぇぇぇ!!!!

リハーサルもなく、進行表も原稿もなく、アドリブでしゃべれってか?

か、か、…買いかぶりすぎだ!

俄然緊張してきた。

ということで、テーマ音楽が鳴り、いきなり本番がはじまった。

時計をみると午後1時。

つまり、12時50分に放送局の玄関についてから、わずか10分後に、もう本番がはじまったのである。

ラジオって、こんな感じなのか?

だが、これでも私は、AMラジオのリスナー歴35年である!

これまで名人と呼ばれるパーソナリティのラジオ番組をいくつも聴いてきた。

どれほどAMラジオのDJに憧れてきたことか!

私は、これまでのリスナー経験を総動員して、本番に挑んだのである!

しかも驚いたことに。

30分番組を4本録るのだが、まるで生放送のように、時間をきっちりはかっているのである。

編集もしないのか???

…ということで、リハーサルなし、原稿なし、編集なしのノンストップで、30分番組4本を、あっという間に録り終えたのであった。

大ベテランのアナウンサーの方の、名人芸ともいうべき進行によるところが大きいことは、いうまでもない。

12月に、4回にわたって放送されるとのことですが、どうかひとつ、「リハーサルなし、原稿なし、編集なし」でしゃべっているのだ、ということを念頭に置いて、よかったら聴いてみてください。

すべてが終わって、プロデューサーらしき方に、

「ラジオ向きの声ですね」

と言われた。

たぶんすべてのゲストに言っているのだと思うが、そう言われたら、悪い気はしない。

テレビに出たいとは全然思わないが、やっぱりラジオっておもしれえ、と感じた1日でありました。

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コメント

(テーマ曲)

(タイトルコール) こぶぎ紳一郎の月曜天国!

こぶぎ お早うございます。10月27日月曜日、朝10時になりました。こぶぎ紳一郎です。

ふみタソ お早うございます。中沢ふみ子です。

こぶぎ 皆様は、どんな月曜の朝をお迎えでしょうか。

さて、ラジオの「スペシャルウィーク」、すなわち「聴取率調査週間」も昨日で終わり、「日天」(にちてん、「安住紳一郎の日曜天国」の略称)でも恒例のクイズが行われまして、「ドゥワイエンヌデュコミス」の当選者も無事決まったようです。そこで、我が「月天」(げつてん、「こぶぎ紳一郎の月曜天国」の略称)でも、遅ればせながらスペシャルウィークの企画と致しまして、鬼瓦先生の出演番組名当てクイズを行うことと致しました。

ネットで調べましたところ、生産地がご近所のようでしたので、本家と同様、「ドゥワイエンヌデュコミス」をこちらでもクイズ賞品にすべく、高級果物店をハシゴして探し回ったのですけれども、あるのは「ラ・フランス」ばかりで結局買い求められませんでしたので、残念ながら、今回、クイズの賞品はございません。

ふみタソ (ズルッ)

こぶぎ 大体、買い求める商品の名前が難しすぎて、行く先々の店先で、買いに来た本人が正確に言えなくて往生する、という辱しめを何度も受けて来たのですから、そのあたりはお察しください。

ふみタソ でも、今回のクイズは簡単ですね。「日本でいちばん大きな放送局」ですから。

こぶぎ 果たして、そう一筋縄で行きますでしょうか。

元々、クイズは「自分が合っている」という瞬間が気持ちいいのであって、ですからテレビやラジオは、気持ちいい瞬間を多くするために、どんどんクイズを簡単にしているのが昨今ですね。

ふみタソ そうですね。

こぶぎ しかしそれでは人間がダメになるというのが、私(わたくし)が常々言っていることでして、甘やかして子供がダメになるという例は、洋の東西を問わず、社会の必定ですよね。ですから、今回はクイズの難易度をグンと上げまして、公認会計士試験の正答率を下回ることも辞さない、という覚悟で臨むことに致しました。

ふみタソ ぬー、難しすぎます。

こぶぎ 1つの放送局が発する電波は、1つだけとは限りません。現に、「日天」を放送している「TBS」も、テレビとラジオの併営局となっております。まして「日本でいちばん大きな放送局」ですから、ラジオだけでも、中波(AM)が2つ、FM波が1つ、そして、これ以外に短波を使って国際放送まで行っています。

どーですか(安住紳一郎風に)、これら全てのラジオ放送波の番組表をこれから毎日すべてチェックして行かなければ、番組名など当てることはできません。

ふみタソ これは朝までかかるぅ。夜明かしかもー。

こぶぎ しかし、私(わたくし)も鬼ではない。既にリスナーの中には、「放送波の数もさることながら、全国中に散らばっている各放送局が独自に制作している番組もあるのだから、わかりっこない」と捨て鉢になっておられる方も、あるいはおられるかもしれませんが、しかし、都内の放送局に収録に行ったのですから、地方制作の番組は除外して、全国向け番組だけを考えればいい、ということになります。同様に、海外向け日本語放送の多くも、実は国内向け番組をそのまま流用しているようですから、これも対象から外して考えればいい、ということになりますね。

ふみタソ それでも、まだ3波もありますけど、もう少しヒントはないですか。

こぶぎ それではもう少し申し述べますけれども、タイトル曲つきの完パケ(完全パッケージ番組)の収録だったからといって、4回シリーズ物の30分番組だけを探していればよいのでしょうか。大沢悠里しかり、永六輔しかり、本の著者をゲストに呼ぶのは、ワイド番組内の「箱ものコーナー」の定番ですから、個別の番組だけでなく、ワイド番組内のコーナーまで気を配らなくてはいけません。

ふみタソ お相手がベテランアナウンサーというのも大きなヒントですね(フフフ)。

こぶぎ それにしても、せっかくその放送局まで行ったのに、どうして蚊の一匹にでも刺されて帰って来なかったのでしょうか。私事ではありますが、先日、私(わたくし)もその放送局近くに所用で参りまして、しっかり虫に刺されて参りました。自慢ではありませんが。

ふみタソ そんなにテングにならなくても... いや、なったのか(ハハハ)。

こぶぎ でも、「ラジオ向きの声」だと褒められたということですから、私(わたくし)と同じように、鬼瓦先生も香水の匂いをプンプンさせて、両耳ヘッドフォン持参で収録に臨んだのでありましょう。

ふみタソ OA(オンエア)を聞いたら「セクシー係長への確かな一歩」を踏み出してたりして(笑)。


「セクシー係長」(2010年05月23日放送分)
http://www.tbs.co.jp/radio/nichiten/pod/20100523.html


「幻の洋梨 3年目のコミス」(2014年10月26日放送分)
http://www.tbs.co.jp/radio/nichiten/pod/20141026.html

投稿: こぶぎ紳一郎 | 2014年10月27日 (月) 21時51分

うーむ。本当に安住アナが喋っているような感覚にとらわれる。

よい子のみなさんは、もうわかりましたよね。こぶぎ紳一郎さん自身が、ヒントを出しておられる。「どうして蚊の一匹にでも刺されて帰って来なかったのでしょうか」というくだりです。

投稿: onigawaragonzou | 2014年10月29日 (水) 23時29分

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