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矢野顕子が歌ったホールにて

11月30日(日)

朝から大雨である。

シンポジウム開始は午後1時からだったが、朝9時から会場となるホールで打ち合わせをおこなった。

(お客さんが来るかなあ…)

心配だったが、開始直前には雨がやみ、最終的には、約100名が集まった。

私の愚鈍な司会はさておき、天候の悪いなか、この地味なテーマで、しかも派手な宣伝を打ったわけではないのに、100名の参加者を得たことは、快挙というべきである。企画したTさんやSさんたちによる、地道で周到な準備が功を奏したことはいうまでもない。

多くの卒業生や学生が駆けつけてくれた。

とくに4年生のSさんとWさんは、卒論準備で忙しいにもかかわらず、会場整理のお手伝いをしてくれた。先週会った卒業生のIさんも、仕事を終えて駆けつけてくれた。

いろいろあったが、4時前にシンポジウムが終わり、手伝ってくれた4年生や卒業生を交えて、夕方から打ち上げをおこなった。私のわがままで、同窓会をさせてもらったのである。

最後まで残ったのは、卒業生の二人のT君。

最近の職場の話を聞いているうちに、

「まじめな人が報われず、自分を高く売ろうとする人だけが生き残る組織」

になりつつあることに、最後は暗澹たる気持ちになる。

だがそれでも、それぞれの持ち場でがんばっていかなければならない。

「じゃあまた」

といって二人と別れたのが、午前0時前。

7時間近く飲んでいたことになるのか。

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