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「究極のたわし」を買う

11月11日(火)

出張2日目。

昨日、「店長の兄」からいただいた返信メールの中に、、

「愚弟のカフェからほど近い雑貨店で、今どきめずらしい棕櫚作りのたわしが売っていて、ものすごく良いですよ。奥様へのお土産にどうですか」

と書いてあった。

自然素材で作ったそのたわしこそ、「究極のたわし」である。

「究極の耳かき」を買った私としては、次に「究極のたわし」を買わねばならない。

そう、これからは、「究極」を求める生き方をするのだ!

仕事が終わった夕方、昨日に引き続き、古い町並み界隈を散策することにした。

店名を頼りに探すと、その店はすぐに見つかった。

そのお店は雑貨屋さんで、若いカップルとか、ちょっと自分にご褒美をあげたい働き盛りの女性とかに好まれそうな品揃えである。

つまり、ふだんの私だったら、絶対に入らないような店である(さすがのこぶぎさんにも、このお店はつきとめられないだろう)。

しかし、これから私は「究極」を求めることに決めたのだ!

町屋を利用したこぢんまりした店に入ると、とてもしゃれた器などが並んでいて、その隅っこの方に、遠慮深げに「たわし」が置いてある。

たわしをじーっと見ていると、若い女性店員が声をかけてきた。

「そこにあるのは、自然農園で作った紅茶です」

たわしの横を見ると、たしかに自然農園で作って無添加の紅茶の葉が置いてあった。

お茶に興味があると思われたらしい。

考えてみれば、たわしを妻の土産に買ったところで、「どうぞご自分でお使いください」と言われるに決まっているのだ。妻には紅茶をお土産に買うことにして、たわしは自分用に買うことにした。

かくして、「究極の耳かき」に続いて、「究極のたわし」を手に入れたのである。

夕方6時近くになったので、昨日に引き続き、「チェコで生まれた世界的作家の名前をつけたブックカフェ」に行くことにした。

(もう6時だから、今日はコーヒーではなくて、ビールでも注文して夕食をいただくことにするかなあ)

そう思いながら、カフェにたどり着いた。

だが、お店が真っ暗で、電気がついていない。

たしか定休日は火曜日ではなく、水曜日のはずである。

(おかしいなあ…。とうとう客足が少なくて、店じまいしちまったか…。あ~あ、こんなことなら、昨日はコーヒーだけじゃなくて、もっといろんな物を注文しておけばよかった。そうすれば、店長も夜逃げしなくてもすんだろうに…申し訳ないことしちまったなあ…)

入り口のところに何か貼ってあるので、店じまいの挨拶だろうかと思って近づくと、ハガキサイズの小さな紙に

「本日17時閉店。」

とあった。

ええええぇぇぇぇ!!!

せっかくビール飲む気満々だったのにぃ!

どうしてこういつもタイミングが合わないのか?

このお店には、私を寄せつけない力がはたらいているのかぁぁぁ!

あるいは店長は、「店長の兄」に似て気まぐれな性格だったりして。

その貼り紙の横に、もうひとつ小さな貼り紙があって、

「田島貴男ライブ」

を告知する貼り紙だった。12月7日にこのお店でライブをするらしい。

田島貴男って、オリジナル・ラブの田島貴男???

我々の世代にとっては、忘れてはならない実力派ミュージシャンである。

ブックカフェで、呼びたい人を呼んでライブをする、なんてのは、これまた私の理想である。

店長は、自分の好きなことをやりながら生きているように思えて、とてもうらやましい。

「とうとう店じまいしてしまったか」などと早合点をした自分を、恥ずかしく思った。

それにしても、せっかくなのだから、もう少し大きなポスターを作ればよかったのに。

「本日17時閉店。」と同じサイズの紙というのは、いくらなんでも遠慮しすぎである。

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コメント

連日のご来店、痛み入ります。本日は(元)本業の関係で、愚弟は大阪で打ち合わせでして。バイトさんのみの場合は夕方までみたいです。これに懲りずにまたお願いします。
なんでポスターが小さいかと言いますと…チケットがあっという間に売り切れたからなんですよ(^^);。それにしても、鬼瓦先生と音楽上の接点が初めて見つかりました。田島貴男、かなり好きなんですよ私は。

投稿: しゅろひょん | 2014年11月11日 (火) 23時04分

小林君 呼ばれてますよ。

明智こぶ郎 よいしょっと。

小林君 急な解散風で謎解きどころじゃないからと言って、そういう態度はよくありません。

明智 みのらない努力はしない方でね。

小林君 先生、逆立ちしたって思いつくもんじゃないでしょう。

明智 なかるかわ、じもんよまたあ。

小林君 ふざけないで、ちゃんと謎を解いて下さい。

投稿: 明智こぶ郎 | 2014年11月12日 (水) 02時50分

「店長の兄」を通じて、なんと店長のコメントをいただいたので紹介します。

「あの、一人でコーヒー飲みに来てくれた人だね。覚えてますよ。なんだか、すごく緊張感を漂わせていたので、これは仕事絡みで偵察に来たか?…と思ってました」

そのとき私は、背広にネクタイ姿でお店に入ったので、たぶん内偵しに来た「何者か」に思われたのでしょう。私は私で、オシャレなお店に背広姿のオッサンが入ることに対して妙に自意識過剰がはたらいていたのです。

コーヒーを1杯飲むだけなの話なのですが、そのときの両者の心の動きを短編映画にしたら面白いだろうなと思いました。

投稿: onigawaragonzou | 2014年11月12日 (水) 23時30分

明智こぶ郎探偵、いつもご面倒をおかけしています。年末にかけて本業がお忙しくなりそうですね。泊まっているホテルについてのクイズを出そうと思いましたが、やめておきます。ホテルの部屋に入ると、眠りに陥りやすくなるのですが、どうもそれは部屋の照明に秘密があるそうなんです。

投稿: onigawaragonzou | 2014年11月12日 (水) 23時34分

スロハなテルホでリグッスミンアン。

でも、トーソーのフェーカーでルービー飲もうとしてたから、センオンネンテンの方じゃない。

センオンキーツーなら、ガリアーローフーにルービーでしょ。

投稿: ローコブ・チーアケ | 2014年11月13日 (木) 01時38分

センオンキーツーのほうがカイセー。ガリア-ローフ-にルービー飲んだら、ザメユーしてゼーカークーヒー。

投稿: onigawaragonzou | 2014年11月13日 (木) 23時43分

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