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1000㎞の大移動

11月30日(日)

朝、「前の勤務地」を出発し、新幹線と私鉄を乗り継いで、午後から「今の職場」でおこなわれる研究会に参加する。

明日(月曜)の朝9時には、福岡の某所に行って、仕事をしなければならない。

夕方5時まで研究会に参加して、翌朝9時に福岡の某所にいることは可能なのだろうか?

職場から羽田空港までは遠いし、無理だろうからどちらかを断念しようかと思って、いろいろ調べてみたら、一つだけ方法があった。

成田空港発夜7時半の福岡行きの飛行機乗れば、夜10時前には福岡空港に到着する。明日朝9時からの仕事に間に合うことになるのである。

職場から成田空港までは電車で30分ほどだから、夕方5時過ぎに職場を出ても十分に間に合う。

うーむ。これは俺に「死ね」ということかな?

計算してみたら、今日は通算で1000㎞の距離を移動することになる。

便利な世の中というのも考えものである。

一昨日、突然に連絡して晩ご飯を食べることのできる友人がいないと書いたが、一人だけいた。

気ままな一人暮らしをしている高校時代の友人、コバヤシである。

夜10時過ぎに福岡市内に着くし、翌日は朝早くから仕事なので、断られるかもしれないなと思って連絡をしたら、なんとOKの返事が来た。

ということで、夜の10時過ぎから、短い時間だが福岡のコバヤシと酒を飲むことにした。

コバヤシは、いまでも趣味でジャズバンドを結成してテナーサックスを吹いている。

先日、ある海辺の町のジャズフェティバルで演奏したという。

私も2年前の学園祭で、学生と一緒にバンドを組んでライブしたときのことを思い出した。

「恥ずかしい話なんだが」と私。「今でも、通勤の途中とかに、iPodに入れているそのときの自分のライブ演奏を聴いたりするんだ」

「バカじゃねえの」コバヤシは呆れた様子である。

「しかし不思議なもので、聴き続けていると、自分の演奏がどんどん上手くなっていくような気がするんだ。録音なのに」

私がそういうと、コバヤシは、そりゃそうだろう、という顔をした。

「それは、ずっと聴いているうちに耳が慣れてくるからだよ。最初は下手くそだなあと思っても、だんだん耳が慣れてきて、そうでもないような気がしてくるんだ」

「そういうもんかね」

「そうだよ。人間だっておなじことだ。たとえば最初にお前に会ったとき、俺はお前のことを『面倒くさいやつだ』と嫌っていたわけだが、今はもうすっかり慣れてしまって、気にならなくなったからな」

「ほう」

「つまりこれは、人間にもあてはまる真理ということだ」

「なるほど」

コバヤシからは、いつもいろいろと教えられる。

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コメント

もはや移動しているというよりは、日本中に遍在しているという感じですね(笑)。

投稿: おろひょん | 2014年12月 1日 (月) 20時44分

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