« 色紙のゆくえ | トップページ | カーテンコール運動、実る! »

中身が濃すぎて疲れた

12月13日(土)

今日は、最後のギャラリートークである。

午前11時。思いのほか、お客さんが集まった。

今回は悲しいことに誰一人知り合いがいなかったが、始まる前に一人、韓国語で話しかけてきた人がいた。

留学中にお会いしたことがある、ある研究所の先生だった。

「わざわざ見に来られたんですか?」私は驚いて聞いた。

「ええ。今年はサバティカル(研究年)でね。比較的自由にいろいろなところに行けるんです」

「日本に滞在されているんですか?」

「いえ、ふだんは韓国にいますけど、これを見るために日本に来たんです」

私は恐縮した。

午前11時に始まったギャラリートークは、予定の40分をはるかに超え、1時間15分かかって、ようやく終了した。

最後なので、これまで蓄積したものをすべて吐きだした。

終わってから、ギャラリートークを最後まで聞いていた韓国の先生が私のところにきた。

「今日はたくさん学びました。本当にありがとう」

私の日本語の説明を、どうやら聞き取っていたようだった。

「こちらこそありがとうございます」

「またお会いしましょう」

さて、午後は、都内の大学の先生が、学生を10人ばかり引率してやってくるので、ふたたびギャラリートークをしなければならない。

最後の最後なので、90分間、本気を出して、飽きさせることなく、笑いも入れながら、マシンガンのようにみっちり解説した。

たぶん、中身の濃い90分だったと自負する。

むかし、ラジオの「オールナイトニッポン」で、ビートたけしが2時間喋り続け、笑わせ続けたあと、エンディングで、

「中身が濃すぎて疲れた」

と言った、という話をどこかで読んだことがある。自分もいつか、そんな感じで喋りたおしてみたい、と思っていたが、今日はまさに、そんな感じである。

…というわけで、明日はいよいよ企画展の最終日なのだが、数か月ぶりに休日をとることにする。

|

« 色紙のゆくえ | トップページ | カーテンコール運動、実る! »

職場の出来事」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 色紙のゆくえ | トップページ | カーテンコール運動、実る! »