高山祭論争!
1月17日(土)
唐津の話の続き。
寿司屋を出て、福岡に住む高校時代の友人・コバヤシと曳山展示場を見学していたときのことである。
唐津は、毎年11月初めにおこなわれる「唐津くんち」というお祭りが有名である。いわゆる曳山行事で、市内の各地区の人たちが江戸時代以来の「ヤマ」を勇壮に曳きながら、市内を練り歩く。この時期になると、唐津の人たちはお祭り一色になるのだ。
展示されている「ヤマ」を見ながら、ひとしきり伝統祭りの話になったのだが、そのときコバヤシが、
「日本の祭りといったら、何といっても、高山祭が有名だよな」
と言いだした。
「高山祭?飛騨高山の?」
「そう」
「さあ、あまりよく知らないけど」と私が答えると、
「え?お前、知らないの?有名なお祭りだぜ」
「ちょっと待て」と私。「そりゃあ、高山に行ったこともあるし、古い町並みが残るいい町だということも知っている。お祭りだって当然あるだろう。だけど、高山祭が有名かどうかは、別の話だぜ」
「いや」コバヤシが反論する。「高山祭は、日本人なら誰でも知ってる、超有名な祭りだぜ」
「それは言い過ぎだろ」と私。「たんにお前が、子供の頃に高山に住んでいたことがあるから知ってるだけだろ」
「バカも休み休み言え」とコバヤシ。「お前、高山祭を知らないなんて、大人として恥ずかしいぞ。日本三大祭りの一つなんだぜ」
「聞いたことないぞ」と私。「高山祭よりも有名な祭りはいくらでもあるだろ。例えば、この「唐津くんち」だって有名だぞ。小学生のころ、NHKの「新日本紀行」で見た記憶があるもの。それでこのお祭りのことを知ったんだ」
「唐津くんちなんて、九州の中では知られているけど、全国的な知名度はない。だが高山祭は全国的に知られているぞ」
「そうかぁ?だって「新日本紀行」で見た記憶がないもん」
「それはお前が、たまたま高山祭の回を見逃したんだ。絶対放送されてるって」
「ちょっとまて、じゃあ、諏訪の御柱祭はどうだ?あれだって小学生の時、『新日本紀行』を見て知ったんだから」
「知名度から言ったら、高山祭は、諏訪の御柱祭の比ではないぞ。じゃあ試しに、ご家族に聞いてごらんよ。絶対知ってるはずだから。…というか、なんでお前は有名無名の基準が「新日本紀行」なんだよ!」
「いや、いままで生きてきて、家族の中で「高山祭」のことが話題にあがったことはない!」
「そんなはずはない!きっとあたりまえすぎて話題にあがらなかったんだ!」
…とまあ、いいオッサンが、高山祭は全国の誰もが知っている有名な祭なのか否かで、口論を始めたのである。
こういうときになると、コバヤシは一歩も引かない。
私も負けじと反論するのだが、たいてい私は、コバヤシの一歩も引かない独善的な弁舌に敗れてしまうことが多い。
なんか高校時代も、こんな感じで、始終口論をしていた記憶がある。
しかし私は問いたい。
コバヤシがいうように、高山祭は、誰もが知っている超有名なお祭りなのか?
「高山祭」と聞いて、「ああ、あのお祭りね」と、高山祭の内容をきちんと説明できる人はどのくらいいるのか?
私は自分が無知であることの恥を忍んで、このことをいま強く問いたいのである!
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コメント
どうやらお二人とも、子供の頃に切手集めをしていなかったようで。
高山祭といえば「お祭りシリーズ」でおなじみですから、かつて郵趣ファンだった読者のよい子のみなさんの中にも、見覚えある方がおられるのでは?
高山祭と古池信三
http://yosukenaito.blog40.fc2.com/blog-entry-1070.html
投稿: ビードロを吹くこぶぎ | 2015年1月18日 (日) 21時03分