最弱の足の裏
2月19日(木)
またまた旅の空です!
…といっても、体調は最悪である。
咳が止まらないばかりか、咳をするたびに、喉が焼けるように痛くなる。
おかげで夜もあまり眠れない。
その上、左足も痛くなってきた。
例のあの病気である。
まさに満身創痍。
だが、仕事に穴を空けるわけにはいかない。
朝8時半、都内某所にある業者の工房から、車に乗って出発する。
業者のオッチャンの運転で、高速道路を颯爽と車が走る。
途中までは天気に恵まれ、雪化粧の山々が青空に映える姿がとても綺麗だった。
しかしこの感動を、とくに心を開いているわけでもない業者のオッチャンと共有する、というのも、なんだかなあ。
高速道路を走行して6時間ほどかかり、ある都市に到着した。
15年ぶりくらいに訪れた町である。
夕方、ミッションを無事に終え、業者のオッチャンと別れ、ホテルにチェックインした。
そういえばと、ふと思い出す。
友人のひょんさんが、旅先で見つけた雰囲気のいい喫茶店の写真を、たまにメールで送ってくれるのだが、…というのも、私が将来喫茶店を開くための参考にしてもらいたいために送ってきてくれるのだが…、その中に、彼がこの町に訪れたときに立ち寄った喫茶店の写真があったことを思いだした。
写真をたよりに喫茶店の場所を探すと、私が泊まっているホテルから、さほど遠くない場所にある。
試しに行ってみることにしよう。
ホテルのチェックインをすませたあと、ホテルを出て、その喫茶店に向けて歩き出す。
ボーッと歩いている道中、私がいま、どこに来ているのかわかんなくなってきた。
出張が続くと、自分がいまどこにいるのかわかんなくなる、というのは、出張の多い仕事の人にとっての「あるある」である。
今回もまさにそうだった。
大通りを歩いていると、「武蔵」だの「近江」だの「めいてつ」だのと書かれた大きな看板が、目に入ってくるのだ。
「あれ?俺って、武蔵野にいるのか?琵琶湖の町にいるのか?名古屋にいるのか?」
と、頭の中が混乱してきたのである。
いったん立ち止まって、
(ええぇっと、俺はいま、どこに来ているんだっけ?)
と呼吸を整えて必死に考え、なんとか思い出した。
喫茶店の場所は、いちおう事前に地図であたりをつけておいたのだが、絶対的な方向音痴の私は、案の定、その喫茶店を見つけられない。
路次を入ってみたりしたのだが、全然それらしい店がない。
道行く人にも聞いてみたが、誰もが「そんな店、知らない」という。
さては、騙されたか?
「迷ったときは、原点に帰れ」というのが、シャーロック・ホームズの推理の鉄則である。
そこで、来た道をもう一度戻り、大通りに出てみると、なんと、大通り沿いにその店があった。つまり私は、気づかずに通り過ぎていたのである。
どんだけ方向音痴なんだ?
だが、私が通り過ぎたのも無理はない。
ガラス張りになっているその店には、電気もついておらず、中に誰もいなかったからである。
おかしいぞ。事前に調べたところでは、定休日について何も書いてなかったし、営業時間は6時までとあったぞ。
いまは5時半である。
どういうことだ?
また私は、入りたかった喫茶店には入れなかったということなのかぁぁぁ???
どんだけ喫茶店運がないんだ???
これはもう、「入りたい喫茶店には入れない」呪いがかけられているとしか思えない!
(仕方がない。帰ろう)
来た道を帰っていると、途中で猛烈に両足が痛くなった。
尋常じゃない痛みである。
といっても、例の病気の痛みとは、まるで違う。
足の裏が、靴擦れしたみたいにヒリヒリと痛いのだ!痛くてこれ以上歩けないぞ。
おかしい。履いているのは、お気に入りの履き慣れた靴なのに!
なぜ足の裏が靴擦れしたみたいに痛くなったんだろう?
ハタと思いだした。
そういえば今朝、「靴下用カイロ」を靴下の底の部分に貼って、その上から靴を履いてきたのだった。
ふだん私はカイロをほとんど使わないのだが、今日は風邪をひいているので用心のためにカイロを使おうと思い、妻に、
「うちにカイロない?」
と聞いたところ、
「私が全部使っちゃった。靴下用カイロなら一つあるけど」
という。
「靴下用カイロ?そんなの効くの?」
「靴下の底の部分に貼って靴を履けば、あったかいよ」
「ふうん」
ということで、言われるがままに、靴下の底の部分に靴下用カイロを貼り、靴を履いて出かけたのだった。
しかし、ここで私は、もうひとつ肝心なことを思い出した。
私は子どものころから扁平足で、足の裏がビックリするくらい軟弱なのだ!
ちょっとでも足の裏に違和感があると、たちどころに足の裏がひりひりするほど痛くなるのである。
例えば子どものころ、履き慣れないビーチサンダルを履いたら、足がたちどころにマメだらけになって、最後は歩けなくなるほどヒリヒリと痛くなった、とか。
以前、浴衣を着て草履を履いたときなんか、草履が足に合わなくて、足の裏がヒリヒリと痛くなり、やはり歩けなくなってしまったこともある。
今回もそうだ。足の裏と靴底との間に、いままでに経験したことのない「違和感」が生じたため、足の裏が反乱を起こし、ヒリヒリと痛み出したのである。
私は即座に靴を脱いで、靴下にくっついていた靴下用カイロをベリベリとはがした。
すると、先ほどの痛みがウソのように消えていったのである。
(とんでもない災難だった!しかも、さほどあったかくもなかったし!)
これは、ふつうのカイロを使い切った挙げ句、足の裏が弱い私に靴下用カイロを勧めた妻が悪いのか?
それとも、私の足の裏が悪いのか?
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コメント
ゴラァ。
美味しい本屋さんへ行く前に、ちゃんとfacebookで店休日をチェックしねーからシャバゾウなんだ。
蟹でも食って寝な。
その前に今日の動画だ。
Crazy Army by Senri Kawaguchi - Steve Gadd Cover
http://youtu.be/gnx3bIoFb-0
別に特別なことをしてるわけじゃねえ。普通にキーワード検索にしてるうちに、面白フィルターにひっかかる動画が自然に見つかる。
性根の底から吹きだまらーって訳だ。
じゃあな。
投稿: 俺様こぶぎ(ちょっとこのキャラが気に入っています) | 2015年2月20日 (金) 02時06分