卒業という言葉を忘れかけていた
3月2日(月)
夜、「前の職場」の4年生のSさんからメールが来た。近況報告のメールである。
卒論発表会とそのあとの追いコンが無事に終わったこと、そして後日、同じ専攻の仲間7人で島根に卒業旅行に行ってきたことなどが書かれていた。
「卒論の口頭試問は大変手強かったですが、4人とも卒論発表会を含め無事終了しました」
4人とは、私が卒論を指導するはずだった、4人の学生たちである。
4人とも、まじめで素直でしっかりしていて、とてもいい学生だった。
とくにSさんは、私が職場を離れたにもかかわらず気にかけてくれ、時折近況報告のメールをくれるのだった。
前の職場を離れて1年近くが経った。だんだん忘れられ、気にもとめられなくなり、はては疎んじられていくことにうちひしがれていくなかで、こうしてどんな些細なことでも近況を伝えてもらえるのは、涙が出るほど嬉しいことである。
メールに、写真が添付されていた。卒論発表会、追いコン、そして卒業旅行の写真である。
ええっと、何枚送ってくれたんだ?
ひぃ、ふぅ、みぃ、よぉ、いつ…
に、20枚!
なんと20枚も、写真を送ってくれたのである。
送りすぎだろ!
しかし写真のどれもがいい。
どの写真も、彼らが楽しんでいる瞬間を切り取った1枚である。
とくに卒業旅行の写真は、男女7人が楽しそうに旅をしている様子がよくわかる。
(うらやましいなあ。これが青春だよなあ…)
「前の職場」を離れて、「卒業」という場面に立ち会う機会は永遠に失われてしまった。
だから今の私は、3月に何の感慨もなくなってしまった。
だがこれらの写真が、それを思い出させてくれた。
学生諸君。読んでいるかどうかわからないけれど。
社会に出たらたちまち、仕事や日々の生活に追われてしまうだろう。
大人になったら、忘れてしまうことや、気にもとめなくなることが重なり、日々はあっという間に過ぎ去ってしまう。
こだわらないのも生き方だし、こだわるのも生き方である。
私はこだわる生き方が好きだけどね。
もしあなたがこだわる生き方の人だったら、またどこかで会えるかも知れない。
縁があったら、またお会いしましょう。
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