« 家族の春休み | トップページ | こぶぎさんを待ちながら »

カーナビのあるひとり旅 ~再会と再訪~

3月28日(土)

出張先での仕事は昨日のうちに終わったが、いま妻がアメリカに出張中なので、そのまま家に帰ってもどうということはない。

だったら3月末締切の原稿を書けよ!という話なのだが、そんな気にもなれない。

「仕事」ではない旅をしてみようと思い、レンタカーを借りて、旅に出ることにした。

行き先は、以前訪れたことのある海辺の町である。

その町に行く途中に、卒業生が住んでいたことを思い出した。

海辺の町出身のSさんは、卒業後に公務員となり、海辺の町に行く途中にある、内陸の町に配属されたのだった。

少し前にもらったメールに、体調を崩したと書いてあって、まじめなSさんのことだから、仕事で無理しすぎたのだろうと心配にもなったのである。

海辺の町に行く前に、その町に立ち寄ることにして、Sさんにメールをしたところ、ほんの短い時間だったが、会うことになった。

同じ県内なのに、車を借りた場所から高速道路を使っても2時間ほどかかる。

実に淋しい町である。

「先生、こんな辺鄙なところまで、本当にいらしたんですね」

「それにしても、遠いところだねえ」

「何もない町でしょう」

「体調はどうですか」

「だいぶよくなりました」

2時間ほど、話をした。

「海辺の町に行く途中に、道の駅があります。そこで売っている『かぼちゃまんじゅう』がオススメです」

「わかった。必ず買うよ」

再会を約束して、お別れした。

再び車で海辺の町に向かう。

Photo途中の道の駅でかぼちゃまんじゅうを買った。1個120円。

素朴な味で、美味しかった。

海辺の町に到着。

以前おとずれた場所におとずれてみた。

Photo_2まずは、陶磁器を売っているお店である。

2年ほど前、このお店の老夫婦から、「震災を生き抜いたお猪口」をいただいた。

2年前と変わらず、営業しているようだった。

中に入ろうと思ったが、以前、老夫婦と長話をしてしまったことを思い出し、今回は遠慮することにした。

Photo_3続いて訪れたのが、「2011,03,11 GROUND ZERO 風の広場」。

もともとこの場所は美容室だったところで、この店を経営していた方が、津波で流されたこの場所を「GROUND ZERO 風の広場」と名付けて、あのときの記憶をとどめようとしたのである。

周囲は重機が入り、すっかり造成されていたが、この区画だけは、かろうじて2年前のままだった。

(あのときのサーファー風の男性は、いまどうしているのだろう?)

「風の広場」のはす向かいに、倒れかけた建物があり、美容室を経営していたそのサーファー風の男性は、そこの2階に「震災資料館みたいなフリーコミュニティースペース」というのを作って、2年前は、そこでお話を聞いたのだった。

(まだやっているのだろうか…)

Photo_5その建物に行ってみると、もはや「震災資料館みたいなフリーコミュニティースペース」という看板ははずされていて、2階に上るための案内板もなかった。

再会は叶わなかった。この2年間で、何かが変わってしまったのかも知れない、と思った。

しかしその一方で、この一帯は、2年前に訪れたときと、ほとんど変わらなかった。

Photo_6商店街は、以前と変わらず、仮設店舗のままである。

昨日会議が終わったあとに、会議でご一緒した先生に連れていってもらった駅の構内のお寿司屋さんの本店がこの町にあり、津波で流されてしまったと聞いた。

その本店は、いまも仮設店舗で営業をしていた。

いろいろと複雑な感情が交錯しながら、この海辺の町をあとにした。

…さて、ここからはどうでもいい話。

レンタカーを返しに行かなければならない。

レンタカーについているカーナビの指示するままに車を走らせると、どんどん内陸部に入っていく。

途中、トイレ休憩をするために、道の駅に車をとめ、用を足してトイレを出る。

Photo_7道路をはさんで、道の駅の向かい側にあるレストランが視界に入った。

(どこかで聞いたことのある店の名前だなあ…)

思い出したぞ!

以前、こぶぎさんが「肉汁たっぷりのハンバーグ定食」を食べたという、あのお店だ!!!

こぶぎさんが来たことのある場所をはからずも再訪してしまったというのは、まるで聖地巡礼をしてしまったような感じがして、なんとなく悔しい。

|

« 家族の春休み | トップページ | こぶぎさんを待ちながら »

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

上の写真のように、水戸黄門の家来みたいなレストランを正面に見て、90度左を向くと、道の駅の隣のガソリンスタンドが見えますが、その中の事務所風に見える赤い建物が「順風満タンな喫茶店」でございます。

そう、この道の駅は、一度に2か所も「聖地巡礼」できるボーナス地点だったのだ(お得)。

おやおや、かぼちゃまんじゅうのおいしさに開眼して、こちらはスルー大柴のようで。

投稿: その道はいつか来たこぶぎ | 2015年3月29日 (日) 14時54分

そうそう、思い出した。レストランに向かって90度左を向いたら、ガソリンスタンドと、それに付設している喫茶店があったぞ!

しかしこっちはコメント欄の細かいところまで覚えていなかったので、印象が強かった水戸黄門の家来みたいな名前のレストランしかチェックできなかったのだ。

それよりも、その道の駅にあった、過去の大水害の際の水位表示板が印象に残っています。

かぼちゃまんじゅうはまた別の道の駅。地元の「おばちゃん倶楽部」が作ったという手作りのおまんじゅう。

「道の駅」を制覇することを趣味にするという気持ちも、なんとなくわかりますな。

投稿: onigawaragonzou | 2015年3月29日 (日) 17時41分

おやおや、せっかく書いたのに、開眼していないようで。

投稿: その道はいつか来たこぶぎ | 2015年3月29日 (日) 19時32分

こぶぎさんすみません。今気がつきました。正解です!

というか、こっちはかぼちゃまんじゅうについてクイズを出したつもりはないんですけど(笑)。出した覚えのないクイズの答え合わせをさせられるのは、もはやナンダカヨクワカラナイ。

投稿: onigawaragonzou | 2015年3月29日 (日) 20時10分

「道の駅」を制覇する趣味
http://ameblo.jp/rs-trip/
http://kum.dyndns.org/rs/index.php

せっかく苦労して全国制覇しても、その間に新しい駅ができてしまうようで、ずっと道半ばのようです。

道の駅だけに。

投稿: その道はいつか来たこぶぎ | 2015年3月29日 (日) 20時45分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 家族の春休み | トップページ | こぶぎさんを待ちながら »