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夢の国1周

5月31日(日)

どうしてロードバイクを始めたか?って?

決まってるじゃないか。友だちがいないからだよ。

こちらに引っ越してからというもの、近くに心をひらける友人がいない。もっぱら家族のみである。

昨日の夜に地震があったときも、「地震大丈夫でしたか?」と心配のメールをくれた友人は、たったの1人だけだった。

その点、ロードバイクは1人ぼっちで何時間も走っていても、まったく違和感はない。

友だちがいなくても、趣味として十分に成立するのである。

そういえば、ロードバイク愛好者にはオッサンが多いが、みんなひょっとしたら友だちがいない人たちなのかも知れない。

昨日は散髪屋に行った。

いつも困るのは、散髪を担当してくれているアラサーのTさんと、カットしてもらっている間、あたりさわりのない会話をしなければならないことである。

カットしてもらっている時間におさまるような話題にしなければならない。

「最近、ロードバイクを始めたんですよ」と私。聞かれてもいないのに、自分から喋り始めたのである。

「ロードバイクですか。いいですねえ」とTさん。「僕はクロスバイクですけど」

「ロードバイクはいいですよ。クロスバイクを乗っていたら、物足りなくなるそうですよ」と私。私は知らず知らずのうちに、ロードバイクについて語り始めていた。

「僕はクロスバイクでいいです」とTさん。「ロードバイク乗っておられる方、みなさんそうおっしゃるんですけどね、僕はクロスバイクでいいです」

「そんなこと言わずにいちどロードバイクに乗ってごらんなさい。絶対にロードバイクがほしくなりますから」

「でも乗らなきゃそのよさはわかりませんよね。だったら、ロードバイクを知らないままの方がいいです」Tさんも頑なである。

というか私自身もこの1カ月ですっかり、ロードバイクの楽しさを人に押しつける人間になってしまったのだ!

そんなわけで、こぶぎさんと二人で「吹きだまりサイクリング部」を結成することにしよう。

さて、今日はどこに行こうか。

「いちど騙されたと思って、海のほうへ行ってごらん」と妻。

「しかし、昨日も大きな地震があったばっかりだし、また地震でも起こって、津波でも来たらと思うと…」私は海のほうへ行くのがなんとなく恐かった。だからいつも、海とは反対方面にロードバイクを走らせていたのである。

「そのときは、ロードバイクで全速力で逃げればいいじゃん」

あまり気が進まなかったが、そこまで言われてしまったので、今日は海の方に向かうことにした。

出発して1時間半。

東京湾が見えた。

Photo_4

着いたのは、夢の国だった。

夢の国を1周できる道があったので、夢の国を1周することにした。

Photo_5

Photo_6

週末の夢の国ともなれば、たくさんの人でにぎわうはずである。

だが、夢の国から一歩外に出た、この道路は、実に閑散としている。

夢の国の中の賑やかな音や歓声が、まったく聞こえてこないのである。

実に不思議である。

まるで休園しているかのような静けさであった。

園内の音が、外に出ないように工夫されているのだろうか。だとしたら、実に考え抜かれた作りである。

夢の国のまわりをしばらく走っていると、歩道にたくさんの若者たちが歩いている。

みんなオシャレな服装である。あか抜けた人たちが多い。

しかし、どうもお客さんといった感じがしない。

誰ひとり、はしゃいでいる人がいないのである。みんな、黙って歩いている。

(おかしいな。夢の国に遊びに来る人は、夢の国に入る前からはしゃいでいるはずなのに…)

列をなして黙って歩いている人たちは、「関係者入口」という門に吸い込まれていった。

そうか。ここで働いている人たちなのか。

それにしても、たくさんの人たちがここで働いているんだな。

夢の国の周囲をめぐっている道路を走ってみると、オモテからでは決して気づかないような思わぬ発見があり、夢の国の別の一面が見られて、実に面白い。

Photo_7

というわけで、9時から12時までの3時間の旅でした。

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コメント

うわ、突然の創部宣言。

ま、わたくしめ、現在、人生初の「体育会系」な毎日を送っていますので、入部もやぶさかではございません。

これは、くだんの体重制限発言にもひるまずに、武器屋を再訪しないといけません。

そして部活ですから、ぜひ夏合宿しましょう。

こちらには、サイクリングロード経由のTワイナリー・三重塔コース以外にも、

・アユ茶屋往復・N街道100キロコース
・峠越えからのこんにゃく番屋コース(往復85キロ)
・県境トンネル越え・NCダム往復コース(往復74キロ・坂道付き)

など、好ルートを沢山見つけましたから、輪行袋に愛車を詰めて来て下さいね。

どうだ、転勤したのが惜しくなったでしょ。

でもね、自転車のいいところは、別に競争しなくてもスポーツできるところにあると思うんですよ(スキーも同じ)。

だから楽しいし、一人で好きにやれるし、性に合っているのか、続けられています。

(自転車豆知識)
輪行袋(りんこうぶくろ)とは、自転車を入れて鉄道に乗るために使う袋のことです。
https://youtu.be/92erKluM5NU

投稿: 新歓こぶぎ | 2015年5月31日 (日) 23時27分

「(本格派シリーズ)本格的な『サドルを上げて』」(2015年5月31日公開)

http://kame.air-nifty.com/kamelog/2015/05/post-a284.html

「スポーツクラブなんかいらない!」
(2014年5月11日公開)

http://yossy-m.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-40ab.html

本当に、1年前に書いた記事が今になってやっと公開されているんですな。どんだけ待たせるんだよ! 

投稿: onigawaragonzou | 2015年6月 3日 (水) 00時47分

おー、すつかりはまつてる!忌野清志郎も後半はまつてたよ。日本一周とか歌も作ってたし。M市まで自転車で来た、とかだつたら本物だ。でもまずはお金ないわけじやないんだから、奥さん用にもう一台買って、ツーリングとかいいんじやない。ほとんど自分だけ乗ってるようだし(笑)。部員も増えるし。

投稿: A.U | 2015年6月 5日 (金) 20時46分

M市まではとても無理だな。まずは川沿いのサイクリングロードの終点までを往復することが目標。それでも家から往復で100㎞ある。毎週足腰がガクガクです。

投稿: onigawaragonzou | 2015年6月 8日 (月) 01時57分

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