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ヤメゴク

録画していたTBSテレビのドラマ「ヤメゴク」を最後まで見た。

主演の大島優子がよかったのと、それを支える北村一輝が、「クドくてオーバーな演技であるにもかかわらず、ちっとも鬱陶しくない」という絶妙な線を行っていて、私としてはツボにはまったのであった。

やくざとかかわり、それに苦しめられた過去を持つ警察官の麦秋(大島優子)が、一人でも多くのやくざを極道の世界から「足抜け」させようと、時にかなり強引な方法でやくざを追い詰め、足抜けを実現させてゆく。

それだけではなく、麦秋は「ある極道の人物」の逮捕のために、なりふり構わない方法で突っ走ってゆく。

しかし麦秋が自分の過去にこだわるあまりに突っ走るその行動は同時に、他者への想像力を失わせ、周囲の多くの人たちを傷つけてゆく。麦秋の思いを実現していく過程で、その犠牲は彼女を心配する人たちにまで及んでゆく。

物語の最後で麦秋はそのことに気づき、過去から「足抜け」すべきは、ほかならぬ自分自身だったのだと悟る。

麦秋役の大島優子は、自分の背負ってきた過去への思いをまじめに貫徹しようとしたが故に多くの人たちを犠牲にしてしまったことへの苦悩と、そしてそれを克服していこうとする成長の様子を、見事に演じていたと思う。

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映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

天候不順と旅疲れで、今週の部活はお休み。

テレビといえば、昨日は「ローカル路線バス乗り継ぎの旅第20弾」の放映日でもありましたが、見られましたか?

こちとりゃ、総行程700キロの旅の直後で、距離的には宮路真緒がマドンナだった第17弾(山口~室戸岬)と同じくらいだったわけですから、感慨もひとしお。

今回はブラック・エビス改め「テクニシャン蛭子」が元気で、数々のダメ発言を吐き出します。今回のマドンナも、相変わらず、いい所を選んできてます。

どうでもいい話ですが、今回の長旅で、カーラジオから山口百恵の「プレイバックPart2」のカラオケが流れたんで、思わず口ずさんでいると、

緑の中を一人旅で気ままにハンドル切ってるあたりの歌詞が、全くシンクロニシティ―だったのにびっくり。

ま、実際には真っ赤なポルシェじゃなくて、真っ白なレンタカーでしたけど。

この曲、「どうでしょう」の「ヨーロッパリベンジ」じゃないけど、長時間運転があまりに過ぎて、どうにかなっちゃって、妄想がどんどん膨らんで止まらない人の話だったんですね。

でも、あんまり別れ話を気にしすぎると、運転が荒くなりますのでご用心。

投稿: 長距離こぶぎ | 2015年6月21日 (日) 12時28分

「ローカル路線バス乗り継ぎの旅第20弾」、見逃しました…。

この番組のマドンナは、ほんといいところを突いてきますな。この番組に出演するマドンナの私なりの定義は、「むかしは高嶺の花だったけれど、いまはだいぶこちらに降りてきてくれている人」です。2,3の例外を除いて。

投稿: onigawaragonzou | 2015年6月23日 (火) 00時34分

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