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ネイルモレとケサン

久しぶりに韓国語の勉強です。

韓国語で「明日」のことを「ネイル」という。

韓国語で「明後日」のことを「モレ」という。

ところが、会話で「明後日」という言葉を使うとき、ふつう「モレ」とは言わない。

「ネイルモレ」という。

日本語でいえば、「明日明後日(あすあさって)」である。

つまり韓国語では、「明後日」のことを「あすあさって」という言い方をするのである。

韓国語を学んだとき、どうもこの表現になじめなかった。

日本語では「あさって」といえばすむところを、なぜわざわざ「あすあさって」と言うのだろう?

関西出身の妻もやはり同じ疑問を抱いたようだった。

ところが、である。

以前、妻が自分の職場の近くの沖縄料理店にランチをしに行ったとき、沖縄出身と思われる店員さんが、「あさって」のことを、

「あすあさって」

と言っていた、というのである。

「あさって」のことを「あすあさって」という言い方をするのは、海をはさんで韓国と沖縄に共通した語感として残っているのではないか、というのが妻の仮説である。

さて、話はここで終わらない。

昨日福岡に出張に行ったとき、出張先の職員さんが、こんなことを言っていた。

「例の協議会ですが、来年再来年の当番がうちの県になりました」

来年再来年???一瞬、来年と再来年、という意味かと思った。

しかしそれは違う。

その協議会の来年の当番は、すでに別の県に決定しているのである。

ということは、この方が言った「来年再来年」というのは、「再来年」を意味するのだ。

また、こんなことも言っていた。

「来年再来年が50周年です」

これも、来年と再来年が50周年です、という意味だととらえてしまってはおかしい。明らかにこれも「再来年」という意味である。

つまりこの方は、「再来年」のことを「来年再来年」という言い方をしているのである!

これは、「あすあさって」と、まったく同じ語感である!

帰ってからこのことを妻に報告すると、

「その人、福岡県出身なの?」

「え?」

「福岡県に勤めているからといって、福岡県出身とは限らないよ」

「…それも、そうだね…」

「あと、その人、『あさって』のことは何て言ったの?」

「…それは、聞いてない…」

「そっちの方が大事じゃないの?」

「…それも、そうだね…」

ということで、今度出張に行ったときに、もう一度調べてみるつもりである。

もうひとつ。

たとえば居酒屋とかで、最後にお金を支払うときに、何といいますか?

「おあいそお願いします」とか、「お会計お願いします」とか言いませんか?

しかし、福岡では違うのだ。

焼鳥屋のカウンターで焼き鳥を食べていると、となりの人が食べ終わったらしく、

「計算お願いします」

と言っていた。

反対側のとなりにいた人も、お金を支払うときに、

「計算お願いします」

と言っていた。

これにも驚いた!

なぜなら、韓国でも、食事が終わって支払いをするときに、

「ケサン」

という言い方をするからだ!

「ケサン」とは、「計算」の韓国語読みである。韓国では、「会計」といわず、「計算」というのだ。

海をはさんだ韓国と福岡で、お会計のことを「計算」という。

韓国と九州・沖縄地方とで、こうした語感の共通点は、他にもあるのではないだろうか?

これからも出張のたびに注意して聞いてみよう。

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コメント

名探偵コナン682話。

なまらググってみればいいべさ。

他には、栃木でも言うっぺ。

ちなみに「明後日」をそう言うってことは、一昨日は...

投稿: おとついこぶぎ | 2015年7月29日 (水) 10時43分

なるほど、この記事を書いているときは、まったくググっていなかったので知りませんでしたが、北海道や栃木でもそういう言い方をするんですね。「ネイルモレ」と「あすあさって」の関係を、もっと広い視野で考える必要がありますな。

投稿: onigawaragonzou | 2015年7月30日 (木) 00時35分

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