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真夏の自転車部

8月1日(土)

このところ、全然ロードバイクに乗っていなかったので、久しぶりに乗ることにした。

ロードバイクを買ったときに、お店の人に言われた。

「2カ月に1度くらいは、お店にもってきて点検してみてください」

「このお店でなくてはいけませんか?ちょっと自宅が離れているもので」

「いえ、○○サイクルの支店がご自宅の近くにあれば、そこへ持っていってもらってもかまいません」

「そうですか。わかりました」

買ったロードバイクには、「○○サイクル」でかったことを証明するシールが貼ってある。

つまり、ロードバイクを「○○サイクル」のどの支店に持っていったとしても、

「ああ、このロードバイクはうちの系列の店で買ったのね」

ということがわかるわけである。

この「○○サイクル」というのは、私が住んでいる県内に数多くの店舗を持つ自転車ショップである。ここで買った自転車には、「○○ショップ」で買ったことを示すシールがもれなく貼られる。

駐輪場などにとめてある自転車を詳細に観察すると、そのほとんどの自転車に「○○サイクル」のシールが貼られていることに気づいた。

この県は、「○○サイクル帝国」なのである。

さて今日、自宅から一番近い「○○サイクル」の支店に、ロードバイクを持っていくことにした。

しかし実のところ、あまり気が進まない。

以前このお店に、パンクした自転車を持っていったところ、「時間がないから」という理由でパンクの修理を断られたのだ。

その時の店の主人の態度が、どうも私には苦手だった。

そのことが頭をよぎったのである。

ロードバイクをそのお店に持っていったのが午後1時半頃。

この店はご夫婦で切り盛りをしているようで、店の奥に気むずかしそうな主人が自転車を修理していた。奥さんが店の前で対応している。

「すみません。このロードバイク、ちょっと点検してもらいたいんですけど」

私が店の前にいた奥さんにそういうと、奥さんは店の奥にいるご主人のほうをチラッと見た。

すると、店の奥で自転車を修理している主人が、奥さんに目配せをした。

「あのう、ごめんなさい」と奥さん。「今日、点検できません」

「どうしてです?」

「今日、この町で花火大会があるでしょう?それで自転車の修理が立て込んでるものだから、今日は無理です。日を変えてもらえませんか?」

まだ午後1時半である。それに、花火大会があるから自転車の修理が多いって、どういうことだ?花火大会と自転車の修理には、何の因果関係もないはずである。

ははあ~ん。これはやりたくないんだな、ということがわかった。

「わかりました。じゃあいいです」

私はこの自転車屋をあとにした。

前回、パンクした自転車の修理を頼まれたときととまったく同じ対応である。

これでは一生、この店に自転車の修理を頼めないじゃないか!

俺に個人的な怨みでもあるのか???

むしょうに腹が立ってきた。

「○○サイクル」はみんなこんな感じの対応なのだろうか?

しかし、何としてもロードバイクを点検しなければならない。

仕方がないので、家から2番目に近い○○サイクルの支店に行くことにした。

(また「花火大会」を理由に断られたらどうしよう…)

と不安だったが、思いきって店の中に入った。お店には、若い男性店員さんが二人ほどいた。

「あのう…ロードバイクを点検してほしいんですけど」

「いいですよ」

二つ返事でOKをもらった。

「ただ修理の順番がありますもので、30~40分ほど時間をいただけませんか?」

「わかりました。お願いします」

何だよ、実に愛想よく引き受けてくれたじゃないか!

ロードバイクを預けたあと、暑いので、時間が来るまで近くの喫茶店で休むことにした。

「最初に入った店は、やっぱり感じ悪かったなあ」と私。

「花火大会だから自転車の修理が増えるなんて、おかしいよね。…ひょっとして、あの夫婦が花火大会に行きたいもんだから、お店を早じまいしたいんじゃないの?」例によって妻の推理が冴える。

「なるほど。とにかくわかったことは、「○○サイクル」が感じ悪いのではなく、あの夫婦が感じが悪いということだ。もう二度とあの店には行かないぞ」

私は堅く心に誓った。

40分後、「2番目のお店」に行くと、

「点検は終わりました。タイヤの空気も調整しましたし、油も差しました。とくに問題となる箇所はなかったです」

と言われ、実に丁寧な応対を受けたのである。

自転車を受け取ったのが、2時45分。いちばん暑い時間帯である。

しかし、せっかく自転車も点検してもらったことだし、少し長い距離を走ってみたくなった。

「ちょっとこれから、せっかくだからロードバイクで長めに走ってくるよ」

「今日は花火大会で、河川敷のサイクリングロードは走れないよ」と妻。

「今日は国道を走ってどこまで行けるか試してみるよ」

妻と別れ、1人でロードバイクを走らせることにした。

幹線道路を、県庁所在地の市に向かって走り始める。

さて、今回の目的地をどのように定めようか。

例によって、地図を持たずに走っているので、目的地は走りながら考えることに決めている。

そうだ、電車で何度か行ったことのある「大学」を目的地に定めよう、と決めた。

さてこの国道は、道が一車線ですごく狭い。そのせいか自動車の渋滞が日常茶飯事である。これは、この県の道路の特徴である。

自動車に細心の注意を払いながらペダルをこぐ。

暑い。とても暑い。

やはり真夏の、しかもいちばん暑い午後の時間帯に、ロードバイクに乗るものではない。

ずっと国道を走り続け、ようやく「県庁所在地の市」に入った。

すると驚いたことに、この市に入ったとたん、道路はいきなり三車線になった。

しかも路肩には自転車専用レーンもある。

実に快適である!

Photo例によって「勘」で走り、1時間半ほどして、ようやく目的地の大学に到着した。

そして同じ道を戻り、家に帰ってきたのが午後6時。

往復で40㎞くらいは走っただろうか。国道の走行も、慣れれば悪いものではない。

今日は忙しい。

なにしろ午後7時15分から、家の近所の河川敷で花火大会があるからである。

夕食を慌ててすませ、歩いて花火大会の会場に向かう。

佃煮みたいな人の数には閉口したが、8時半まで間近で花火を楽しんだ。

昨年写真をたくさん撮ったので、今年は省略。

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コメント

今日は職場をオープンにする日の第2回目で、しかも千の吹きだまりを再読して推薦しろとの無茶ぶり課題も出されているが、朝4時起床で夜明けとともに、サイクリングに出かける。

天気予報の熱中症指数が「厳重警戒」だもの、夏の自転車は「朝練」に限る。

真夏の昼下がりに車の多い国道なんか走って、しかもハンガーノックに襲われた時に備えて補給食も持たずに出かけるなんて、考えただけで恐ろしい。

その点、早朝だと市内も車一台走っていないし、いつもダンプに煽られる国道も、どうにかTノ子へ入るT字路まで走り抜けられた。

それにしても、朝6時のI町のSダム湖畔の道路って最高。たどり着くまでには峠も坂道もあるが、湖に山の端を眼下にして、赤い橋なんか架かっちゃって、アップダウンもほどほどで、どこまでも行ける気がした。

でも湖の水位は下がっているのか岩肌が見えていたので、水不足にならないといいのだが。

結局、気分がよいので帰りもK町のS峠を通って8時半に帰宅。休憩をいれて4時間で往復70キロの朝練でした。

あと、新車のスポーツ自転車はワイヤーが初期伸びするので、ギアが替えづらくなったり、ブレーキの効きが甘くなったりします。そのような場合は、自転車屋さんに調整してもらうといいですよ。

投稿: 朝練こぶぎ | 2015年8月 2日 (日) 10時42分

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