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相棒は、マドンナだ!

最近の私の妄想仮説は、「水谷豊は渥美清化している」ということである。

テレビ朝日のドラマ「相棒」を映画「男はつらいよ」にたとえてみればよい。

いまや「相棒」は長寿シリーズとなり、「国民的ドラマ」になっている。

水谷豊演じる「偏屈」な片山右京が、だんだんと聖人化している気がする。

これは、晩年の「男はつらいよ」の寅次郎を思わせる。

なにより、いつも話題になるのは、「次の相棒は誰か?」ということである。

成宮の後は、誰か?

竹野内か?

いやいや、木梨が立候補していたぞ、とか。

おぉっと、反町になったのか!そう来たか!

…これって、「寅さんの次回作のマドンナは誰だ?」っていって盛り上がっているのと、同じじゃないか?

つまり、片山右京にとっての「相棒」は、いまや寅さんにとっての「マドンナ」のような存在なのだ!

晩年の「男はつらいよ」しか見たことのない人は、寅さんを演じる渥美清がいかにも穏やかな人間のように見える。

だが、若い頃の寅さんは、実に軽妙で、画面狭しと暴れ回っていた。渥美清はそれを縦横無尽に演じていた。年齢とともに、枯れていったのである。

水谷豊も同じである。

「相棒」の水谷豊しか知らない人は、水谷豊は、あの独特の、抑えた芝居をする人だ、と思うであろう。

だが若い頃の水谷豊は、実に軽妙で、テンポのよい芝居をみせていた。

いまは年齢に応じた芝居をしている、というべきであろう。

いまや私たちは、「男はつらいよ」を見るのと同じ楽しみ方で、「相棒」を見ているのではないだろうか。

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