面倒なことが嫌いな小さい人間
11月9日(月)
夜、高校時代の友人、元福岡のコバヤシから携帯メールが来た。
「相変わらず忙しいのでしょうが、○○との飲み会の件はいかがでしょうか?候補日くらいは発信お願いします」
○○というのは、ここ20年ほど音信不通だった高校時代の友人のことである。
少し前、音信不通だった高校時代の友人から突然メールが来て、今度コバヤシも交えて3人で一緒にお酒でも飲もう、ということになったのだが、日程調整係の僕は、忙しさにかまけてつい後回しにしていたのだった。
さすがに業を煮やしたのか、ふだんめったにメールをよこさないコバヤシからメールが来たのである。
メールはさらに続いた。
「それから、貴君のブログを読んでしまいましたが、恥ずかしいので私が立派な人のようなことを書かないように。
私はたいした人間ではありません。
面倒なことが嫌いな小さい人間です(体はデカいですが)。」
少し前にコバヤシについて書いた記事を読んだらしい。
このメールの本当の趣旨は、後半にあるのだろう、と僕は理解した。
僕はそもそも、親しい友人を美化する傾向にある。
コバヤシに限ったことではない。
以前、このブログである友人を称える記事を書いたことがある。
その友人の奥さんもその記事を読んでいたようで、後日友人から、
「うちの奥さんがあの記事を読んで言ってたよ。『一緒に住んでないからあんな美化したことが書けるんだ』って」
と言われた。ま、だいたいそういうものだろう。
こぶぎさんに対しても、ブログの中ではかなり美化して書いているつもりである。
まあそれはともかく。
メールの中にあった、「面倒なことが嫌いな小さい人間」というのは、まさに今の僕に当てはまる。
前から決まっていた出張だったとはいえ、このタイミングで長丁場の出張ができたことは、僕にとっては格好の現実逃避となった。
いわば僕も、これ幸いと、面倒なことから逃げてきたのである。
僕はコバヤシに返事を書いた。
「日程調整しなければと思いつつ、このところいろいろなことがありました。
職場で面倒な仕事を押しつけられ、それが原因ですっかり鬱になり、今は出張のおかげでかろうじて現実逃避できています。
それに加え、(中略)。
そんなこんなで、日程調整はしばらく先まで待ってもらえませんか。
友人を美化するのは私の癖で、貴殿に対してだけではありませんのでご心配なく。別の友人からも「私はそれほど立派な人間じゃない」と言われたことがあります。
ではまた」
コバヤシの返事。
「『面倒な仕事で憂鬱』というのは毎度の決まり文句なので聞き流させていただきますが、(中略)、仕事も家もというと、かなりこたえるでしょうから、あまり無理はしないでください。では、またそのうち」
この記事を読んだ読者諸賢。もうおわかりだろう。
面倒なことから逃げている小さい人間が、ほんとうはどちらなのかということを。
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