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ぜんぶ気管支のせいだ!

12月25日(金)

月曜日から、咳が止まらなくなった。

毎年、年に1度か2度、咳が続く期間があって、「またか」と思ったのだが、どうも今回の咳は、風邪によるものというよりも、気管支に由来するもののような気がしてならない。

今日、ようやくかかりつけのお医者さんに見てもらうことにした。

「喉を拝見…。おやおや、ずいぶん腫れていますね。原因は喉からくる風邪ではないでしょうか」

「でも先生、僕にはどうも、気管支からくる咳のように思えるのです」

「じゃ、一応肺のレントゲンを撮ってみましょう」

ということで、レントゲンを撮ることになった。

「レントゲン写真を見る限り、肺に水がたまっているとか、そういうことはないようです」

「そうですか」

「たぶん、気管支が細くなっているのでしょうね」

「といいますと?」

「呼吸をする空気の通り道が狭くなっているのです」

「なるほど」

思いあたるフシがあった。

先週末、奄美大島に出張したときのことである。

100mほどの山に登ったのだが、たいした山ではないはずなのに、息が切れて呼吸が苦しくなったのである。

一緒にのぼった他の人たちは何でもなかったのに、私だけは、ゼイゼイ言いながら、大汗をかいていたのだった。

いつもだったら、

(自分がデブで運動不足だから、息が上がったのだろう)

と思うのだが、それにしてはあまりに呼吸がおかしい。

いま思えば、これも、気管支が細くなっていたことを示していたのだろう。

ことによると、10月の韓国出張で山に登ったときも、そうだったのかも知れない。

あのときは、標高700mの山に登らされたのだが、私ひとりが息が上がり、死ぬ思いだったのだ。

そうだ、すべては、気管支が細いせいなのだ!

「咳喘息かも知れません」と先生。

「咳喘息…?」

「ひとまず、咳を抑える薬とか、気管支を広げる薬とか、感染を防ぐ薬とかを処方して様子を見てみましょう」

「わかりました。ありがとうございます」

薬局で、処方されていた薬を見てびっくりした。

6種類の薬が処方されていたのだ!

ふだん飲んでいる2種の薬と合わせると、8種類である!

自分史上、最大の数の薬を飲むことになってしまった。

さて、今日は病院のハシゴである。

あまりに体調が悪いので、別の病院で、点滴を打ってもらうことにした。

そこはおじいちゃん先生が1人で切り盛りしている町医者で、そこでは体調回復のための点滴を打ってもらえると聞いて、行くことにしたのである。

「では、そこに寝てください」と、診察室にある簡易ベッドに寝かされた。

左腕をまくり、左腕の肘の裏側に、点滴の針を刺すことになったのだが、これがなかなか上手く刺さらない。

「おかしいな…」

とか何とか言いながら、そのおじいちゃん先生は私の左腕に点滴の針を刺した。

「たぶんこれで大丈夫でしょう」

と、おじいちゃん先生はその場を離れた。

しかし、である。

少し経つと、左腕が猛烈に痛くなった。

(おかしいなあ。点滴の針がこんな痛いはずはないのに…)

ふと見上げると、本来ポタリポタリと落ちるはずの点滴が、まったく落ちていない。

さては、点滴の針が血管に届いていないのだな。

「先生!先生!」私は叫んだ。

「どうしましたかな?」

「左腕が猛烈に痛いです!」

おじいちゃん先生は、何事もなかったかのように左腕から針を外し、今度は右腕の、同じ箇所に針を刺した。

「今度は大丈夫でしょう」

だが、しばらくすると、同じように点滴がポタリポタリと落ちなくなり、右腕が猛烈に痛くなった。

またしても、点滴の針は血管をハズしていたのである。

「先生!先生!」

「どうしましたかな?」

「今度は右腕が猛烈に痛いです!」

「おかしいなあ。いつもはハズしたことがないのに」

そういうと、おじいちゃん先生は何事もなかったかのように右腕から針を外した。

「さて、今度はどこに刺そうか…」

おじいちゃん先生は考えたあげく、言った。

「今度は右手首にしましょう。ちと痛いですぞ」

そういうと、おじいちゃん先生は私の右手首に点滴の針を刺した。

「痛い痛い痛い!」

初めて知ったことなのだが、点滴の針を手首に刺す瞬間というのは、猛烈に痛いのである。

「これでもう大丈夫」

今度は無事に血管に到達したようで、ようやく、点滴が無事に終わったのであった。

しかし、すでに右腕と左腕がボロボロで、点滴をしてもらっても、それで体調が回復したのかどうか、まったく実感がわかない。

まったく、面倒くさい身体である。

一つ学んだことは、健康がいちばん、ということである。

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コメント

咳喘息の図解を見つけたんですけど、なんかわかりづらいですね。

http://www.myclinic.ne.jp/imobile/contents/medicalinfo/gsk/top_respiratory/respiratory_006/imgs/05.gif

たとえば、こう考えて見るとどうかな。

気管支がゲレンデで、空気がスキーヤーとしよう。とすると、左側の絵の「正常な気管支」とは、圧雪された、まっすぐなゲレンデに例えることができる。こういうゲレンデは、どう攻める?

ここは、スピード全開で駆け降りるのが気持ちイイに決まってます。斜度とか雪面状況にもよりますけど。

そうだな。スキーと同じで、こういう気管支なら勢いよく息を吐いても、ひっかかることはない。じゃあ、右の絵にある「狭くなった気管支」とは、どういうゲレンデだと思う?

かなり狭くて曲がりくねっていますね。ということは、小回りでスピードをコントロールしながら滑り降りることになります。幅の狭いコースしか取れないということは、斜度もそこそこありそうな場所だし。

ウェーデルンなんかできればかっこいいけど、アイスバーンとかにもなりやすい斜面だろうから、ここは安全第一で、ズラシを入れた小回りでゆっくり降りれば、コケることはない。

この「コケる」というのが、息の流れで言えば「咳が出る」ということでしょう? すっごく、わかりやすいですね。ということは、リズミカルに右、左と息を吐き分けていけば、狭路でもコケない、つまり咳が出ないということですね。で、ズラシも入れると。

ところで、こんな曲がりくねった狭いコースって、どこだか思いつかない?

あっ、ザンゲ坂!

そう、ズボン破り除けのお地蔵さんでおなじみ、Zスキー場山頂から下るザンゲ坂こそ、まさにこの「狭くなった気管支」というわけだ。

ということは、コースの左右に生えている「好酸球」というのは、もしかして...

そう、樹氷のことだ。

なーるほど。今年も沢山増えるといいですね。

狭くなった気管支を通って、いかにスムーズに肺までスキーヤー、つまり空気を送り込むか? 真ん中の人の絵を使って考えてみよう。顔の部分が山頂とすれば、ちょうど喉のあたりがザンゲ坂だ。君ならどう攻める?

そうですねえ。今年は雪が少なくて、左肺しかオープンしていませんから、スカイケーブルで中央ゲレンデに出て、パラダイスゲレンデとかダイヤモンドバレーを一通り回ったら、ケーブルで下山して、上の台ゲレンデでラストまで、といった感じですかねえ。

僕はやっぱり、右肺が好きだな。まだ積雪が少なくて全然滑れないけど、いつもであれば、ロープウェイを2本乗り継いで山頂へ登ってしまって、ザンゲ坂から樹氷林コースを通って、ユートピアゲレンデから百万人ゲレンデへ。百万人ゲレンデを一気に滑り降りたら、なだらかな迂回コースで横倉ゲレンデに降りて、再びリフトを乗り継いで上へ登る、という繰り返しが最強だ。

確かに、右肺メインで滑っていれば、途中、ユートピアゲレンデから連絡コース経由で左肺へも行けるし、右肺の奥深く、黒姫ゲレンデや大森ゲレンデへも行けます。

つまり、スムーズな呼吸のためには、右肺中心で息をすれば、全身に酸素が行き渡るってことだ。

でもねえ。

なんだい?

人体解剖図を見ても、もはやスキー場のゲレンデ案内にしか見えなくなっているとは、あなたも相当なスキー部員ですよね。


(参考)Zスキー場ガイド
http://www.zao-ski.or.jp/

投稿: スキー部こぶぎ | 2015年12月27日 (日) 00時19分

こんな下らないコメントを書いた因果か、こちらが咳ぜんそくの疑いと診断されてしまった。

コメントを読み返して見ると、なんと役に立たないものか。

本当は、ザンゲ坂よりも高い所にある「口」、Z山でいうと「お釜」から「ガス」を一日2回吸入するとよいのである。

まあ、ガスで五里霧中のザンゲ坂ほどやっかいなモノはないが、治療法なのでしかたない。

これによって、肺ゲレンデの炎症を鎮めて、道を広げる。

そう、圧雪作業のようなものだ。

すっかり圧雪されて、オンピステになれば、へなちょこスキーヤーだってコケない。

つまり、咳が出なくなるわけだ。

というわけで、咳が長引いたり、医者からもらった抗生物質が効かなかったりしたら、遠慮せずに再度医者にかかることが大事。

で、咳ぜんそくは快方に向かいそうな予感だが、

スキー病の方はまだまだみたい。

投稿: 反省こぶぎ | 2016年10月19日 (水) 12時17分

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