俺は鶴瓶か!
1月11日(月)
初日の9日に泊まった大邱のホテルは、KTXの駅から地下鉄に乗り換え、さらに乗換駅で別の地下鉄に乗り換えて二つ目の駅で降り、3番出口を出たすぐ目の前にあった(これ、クイズです)。
やや古い感じのホテルで、フロントには、制服ではなく、ふつうに私服を着た、アルバイト風の20代の女性が対応していた。女性、というより、大学を卒業して間もない、ごくふつうの女の子、といった感じである。
ホテルにチェックインしたときに、最初に韓国語で話したのだが、その女の子は私を日本人だとすぐにわかったらしく、
「韓国語がお上手ですね」
と日本語で話しかけられた。
その女の子の日本語がとても上手だったので、
「そちらこそ、日本語が上手ですね。日本に留学したことがあるのですか?」
と聞いたところ、
「いえ、大学のときに日本語学科で勉強していただけです」
と答えた。まだ卒業して間もないのだという。
どうもその女の子は、日本人に話しかけることで日本語を勉強したいらしく、私に積極的に日本語で話しかけてくる。
「この町には、何の目的でいらしたのですか?」
とか、
「これからどこに行くのですか?」
とか、
「どうして韓国語を勉強しようと思ったんですか?」
とか、かなり立ち入った質問までしてくる。
私は学生に接するような感じで、そのたびに丁寧に答えていると、どんどん話が長くなってしまった。こっちが話を打ち切ろうとしても、まだ話しかけてくる。
私は完全に、日本語の練習台にされているのだ!
さて翌朝、チェックアウトするとき、フロントで荷物をしばらく預けてもらおうとすると、またその女の子がフロントにいて、
「これからどこに行くのですか?」
と聞いてくる。そこでまた長話。
(よっぽど仕事が暇なんだな…)
「ちょっと市内を見学してね、午後2時頃に戻ります」
「市内のどこに行くんですか?」
「○○へ行こうと思うんですよ」
「ああ、そこは行ってもあまり面白くありませんよ。それよりも××のほうがおすすめです」
そう言われても、20代の感覚と私の感覚とでは、大きな開きがあるのだ。
いったん外出し、市内を一通り見学した後、ホテルに戻り、預けていた荷物を受け取ろうとすると、またその女の子が話しかけてきた。
「これからどこに行くんですか?」
と、また質問である。
「夕方までにDという町に行かなければならないんだけど、鉄道がいいか、それとも高速バスで行くのがいいか…」
「鉄道の方がいいですよ。高速バスは時間がかかります。それより、ここからターミナルまではどうやって行くんですか?」
また質問か。
「地下鉄を乗り継いで行こうと思うんだけど…」
「そんなに荷物が多かったら移動するのが大変ですよ。タクシーのほうが楽ですよ」
という。しかし、地下鉄と高速バスを乗り継いだ方が安上がりだし、むしろ楽なので、そのアドバイスは却下させていただくことにした。
延々とそんな会話が続いて、ようやく荷物を受け取り、
「いろいろとありがとう」
とお礼を言って、ロビーで荷物を詰め直していると、しばらくして、その女の子が私にメモを渡した。
「これ、私の連絡先なので、何かあったら連絡ください」
なんと、メールアドレスと携帯番号が書かれていた。
私も、
「私のアドレスもここに書いてありますから、何かあったら連絡ください」
と、名刺を渡し、ホテルをあとにした。
読者にうかがいたいのは、たまたま1泊だけしたホテルのフロントの職員と、最終的にメアドを交換するなんて経験、あります?
行った先行った先で、全然知らない人と話し込んで、そのたびに連絡先を交換していては、人生がいくつあってもきりがない。
俺は鶴瓶か!
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コメント
この時間なのに昼飯のパンも食べられないほど忙しいのだ。
正月から病欠の部長の代わりに、遠征サイクリング部にでかけるわ、
やっと両肺呼吸ができるようになったZスキー場に行かなくてはいけないわ
(雪の積もり方が少なくて、横倉の迂回路を降りると、アストリア第2気管支の乗り場の下側に着いてしまい、第1気管支に乗り直さないと百万人気管支へは戻れませんので注意)、
紅白歌合戦ネタに対抗して、こちらは韓国の「紅白」を3番組とも実時間視聴したから、
やれトロット(韓国演歌)タイムが少なくなったとか、PSY(サイ)が出るからと最後まで引っ張っておいて、結局ビデオ出演かよとか、とうとう「青白合戦形式」を止めちゃったのかよとか、KARA(カラ)が出てないなと思ったら、あんなことになっちゃっていたとは、とか考えているうちに、
今度は吉田類の酒場放浪記を見ろだとか、誕生日のメールを送れとか、コメントを考える暇がない。
動画探しているうちに「吉田羊の酒場放浪記」の方を見ちゃって、せっかくの連休を潰しちゃっただろーが。
大体、この個人情報流出時代に本当の誕生日を登録してどうする。
あたしなんぞは、その都度変えて登録しているから、一年に何回もお祝いしてもらえちゃうぞ。
というか、今回のエピソードだって、居酒屋のカウンターとホテルのカウンターを取り換えれば、そのまんま「鬼瓦類の韓国漂流記」ですから。
どこが「店主や周りの客と必要以上のコミュニケーションをとるのが大嫌いである」なんだか。
ついでに言っておけば、新しいクイズを出す前に、前回の正解に触れなさいよ。そっちから、ヒントをフリ直しているんだから。
温故知新、一度読んだ去年のブログ記事も、何度も読み返してこそ楽しからずや。
というわけで、新しいクイズまで手が回りませんから、よい子の読者のみなさんは「楽天トラベル」を検索して、地下鉄駅3番出口すぐのホテルを各自で探してくださいね。
なんてこと書いているうちに、ほら言わんこっちゃない。
昼飯のパン焦げちゃったし。
投稿: まとめてこぶぎ | 2016年1月12日 (火) 15時09分
さて翌朝、私がフロントにいると、またそのアジョシ(おじさん)が来たので、
「これからどこに行くのですか?」
と言うと、そこでまた長話。
(よっぽど仕事が暇なんだな…)
「ちょっと市内を見学してね、午後2時頃に戻ります」
「市内のどこに行くんですか?」
「薬令市の博物館へ行こうと思うんですよ」
「ああ、そこは行ってもあまり面白くありませんよ。それよりも「音楽喫茶セラヴィ」のほうがおすすめです」
そう言ってみたものの、アジョシ世代の感覚と私の感覚とでは、大きな開きがあるらしい。
でも、なんでドラマ「ラブレイン」のロケ地よりも、漢方薬の博物館に行きたいのだろう。
太陰人みたいな体型だからかな。
アジョシはいったん外出し、市内を一通り見学した後、ホテルに戻り、預けていた荷物を受け取りに来た。
「これからどこに行くんですか?」
と聞くと、
「夕方までにD(これ、クイズ用にとっておきます)という町に行かなければならないんだけど、鉄道がいいか、それとも高速バスで行くのがいいか…」
「鉄道の方がいいですよ。高速バスは時間がかかります。それより、ここからターミナルまではどうやって行くんですか?」
このアジョシ、全然分かっていない。
「地下鉄を乗り継いで行こうと思うんだけど…」
「そんなに荷物が多かったら移動するのが大変ですよ。タクシーのほうが楽ですよ」
と教えてあげたものの、全く聞く耳を持っていないようだ。
延々とそんな会話が続いて、ようやく荷物を受け取り、
「いろいろとありがとう」
とお礼を言って、ロビーで荷物を詰め直している。
ここで荷物整理だなんて、まったく段取りの悪いアジョシだなあ。
どうせこの先、道に迷うに決まっているので、メモを渡した。
「これ、私の連絡先なので、何かあったら連絡ください」
なんと、アジョシも、
「私のアドレスもここに書いてありますから、何かあったら連絡ください」
と、名刺を渡し、ホテルをあとにした。
読者にうかがいたいのは、たまたま1泊だけしたホテルの客と、最終的にメアドを交換するなんて経験、あります?
語学校の先生から「日本語の勉強に役立つから読みなさい」と教わって以来、ずっと読んでいるこのブログの読者のみなさまなら、きっと教えて頂けますよね。
投稿: パラレルワールドこぶぎ | 2016年1月12日 (火) 16時48分
ヨボセヨ。
もしもし。
ア、モシモシ。
Cホテルですか?
ハイ、Cホテルデス。
私、日本のこぶぎと申します。日本語で大丈夫ですか?
大丈夫デス。予約デスカ?
いえ、ちょっとうかがいたいことがありまして。
ハイ、ドウゾ。
あのう、数日前に日本人のアジョッシが泊まりませんでしたか?
サア
太陰人みたいな体型をして、よく喋る…
アア、思い出しマシタ。
どんな会話をしたか、覚えていますか?
覚えていますヨ。タシカ…
…と、取材したんじゃないかってくらい、会話の中身が当たってるぞ!
投稿: onigawaragonzou | 2016年1月17日 (日) 00時41分