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いまこそリメイクを!飢餓海峡

とりたてて書くことがないので、「またか!」と言われかねない話を書く。

いま、世間を賑わしているニュースといえば…?

清…でもなく、ショ…でもなく、乙…でもなく…

そう!北海道新幹線の開通である!

新幹線が青森と函館を結ぶことを、半世紀前の人たちはまったく予想していなかったに違いない。

何しろほんの50年前までは、まだ交通手段が青函連絡船しかなかったのである。

それにつけても思い出すのは、水上勉の小説『飢餓海峡』である。

昭和29年(1954)に起こった青函連絡船洞爺丸の海難事故に想を得て、日本の『レ・ミゼラブル』というべき、壮大な物語を作り上げた、日本文学史上の傑作である!

内田叶夢監督により1965年に映画化もされ、これもまた日本映画史上屈指の傑作になった。

このときの「主要なる登場人物4人」のキャスティングは、

樽見京一郎/犬飼多吉:三國連太郎

杉戸八重:左幸子

弓坂刑事:伴淳三郎

味村刑事:高倉健

という面々であった。

1978年のフジテレビ版「飢餓海峡」でのキャスティングは、

樽見京一郎/犬飼多吉:山崎努

杉戸八重:藤真利子

弓坂刑事:若山富三郎

味村刑事:村野武範

という面々である。このときの若山富三郎は、市川崑監督の映画「悪魔の手毬唄」の磯川警部を彷彿とさせる、名演技だった。

で、いまこそこの「飢餓海峡」をリメイクすべきだ!というのが、私の主張である。

というのも、この映画で最も重要な役柄である樽見京一郎/犬飼多吉役に、最もふさわしい人物として、佐藤浩市がいるからである。

いまこの時期に、佐藤浩市に樽見京一郎/犬飼多吉役を演じてもらわないと、役としての旬が終わってしまうぞ!

何といっても、1965年の映画版では、三國連太郎が当たり役だった。私の鑑識眼からいえば、佐藤浩市は父の三國連太郎以上に、樽見京一郎/犬飼多吉役にふさわしい役者だと考えるのだ!

では、ほかの3名のキャスティングはどうすればいいか?

犬飼多吉を執拗に追い続ける弓坂刑事役に、渡辺謙。

犬飼多吉を思い続ける青森県大湊の娼婦・杉戸八重役に、石原さとみ。

地元の名士・樽見京一郎に疑いの目を向ける正義感の強い刑事・味坂刑事役に、阿部寛。

このキャスティングが実現すれば、「飢餓海峡」のリメイクは成功するに違いない!

…やっぱりダメか…?

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