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韓国の夏目漱石

4月10日(日)

またまた旅の空です!

明日からまた、「気が抜けない仕事」が待っている。

さて、ここでクイズです。

これは、どこの何という名前の喫茶店でしょう。

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仕事に関する日々の出来事を書こうと思うのだが、書こうとすると、こっちがその気がなくてもどうしても自慢話に聞こえてしまうので、書くのに躊躇してしまう。

もともとブログとかツイッターなんてものは、愚痴か自慢話に相場が決まっているのだ。

ということで、ブログを書いては消し、書いては消しの毎日である。

最近忙しくて全然本を読んでいないのだが、妻に勧められて読んだ波田野節子著『李光洙(イ・グァンス) 韓国近代文学の祖と「親日」の烙印』(中公新書、2015年)がむちゃくちゃ面白い!

私は不勉強で知らなかったのだが、李光洙は日本でいえば夏目漱石のような存在だそうである。この本を読むと、李光洙がじつに波瀾万丈の人生を送っていたことがわかる。李光洙をとりまくさまざまな人物たちもまた同様である。いずれも魅力的な人物ばかりである。

彼らの歩んできた人生を考えると、定年まで今の職場で自分のやりたいことがやれる環境を最低限守り続けながら生きていこうなどという私の考えが、さもしく思えてくる。

人生、「一寸先は闇」というのがデフォルトなんだな。

李光洙の人生そのものも興味深いのだが、それを語る著者の語り口もまた、素晴らしい。

なるほど人物伝とはこういうふうに書くのか、と、ひごろ人物伝の嫌いな私も、つい引き込まれて読んでしまう。

ひっさびさに面白い新書に出会ったなあ。

この本を読むと、李光洙の小説を読んでみたくなる。

この本の本筋とはあまり関係のない部分なのだが、著者が紹介している以下のエピソードが、なんとなく好きである。

「一九二六年、『再生』のあと連載が始まった『麻衣太子』は、新羅と後百済の滅亡を描いた歴史小説で、これもヒットした。李光洙は中学の頃、崔南善と雑談しながら、朝鮮史を小説化した五部作を書く構想を立てたという。紀元前の壇君から始める予定が一〇世紀の新羅末からになってしまったと、のちにある雑誌で回想している。たしかに彼がこのあと書き続ける歴史小説を読んでいくと、朝鮮の歴史の流れがほぼわかる仕組みになっている」

このエピソードってちょっと「スターウォーズ」っぽくね?と思ってしまうのは私だけか。

まあそれはともかく、こんな本を書いてみたいものだ。

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