2013年公開の韓国映画
5月5日(木)
録画しておいた韓国映画を2本見た。
ひとつは、「悪魔は誰だ」(韓国語の原題は「モンタージュ」、2013年公開)である。
韓国映画でお得意の、「誘拐犯罪もの」である。
刑事役に、「殺人の追憶」のキム・サンギョン。「いかにも」なキャスティングである。
過去の誘拐事件の被害者の母親役に、オム・ジョンファ。俳優オム・テウンの実姉である。
オム・ジョンファの芝居は、日本の女優でいえば夏川結衣を連想させる。
以前、日本のドラマ「結婚できない男」が韓国でリメイクされたが(2009年)、このとき、夏川結衣が演じた役を、オム・ジョンファが演じていた。ひょっとするとそれ以来、オム・ジョンファは夏川結衣を意識して演じるようになったのではないか、と妄想する。
さて、肝心のストーリーだが。
「これって、横山秀夫の『64(ろくよん)』じゃねーの?」
の一言に尽きる。
ただし、物語の煮しめ方が、いかにも韓国的である。それにストーリーはあまり緻密ではなく、論理的な粗も目立つ。それを腕力で見せてしまうところは、さすが韓国映画だな、とは思うが。
もう一つは、「七番房の奇跡」(韓国語の原題は「七番房の贈り物」、2013年公開)。
以前から観たかった映画である。主演は、私が好きな個性派俳優のリュ・スンリョンである。
無実の罪で死刑を宣告された男をめぐって刑務所のなかで起こる奇跡の物語。韓国では歴史的な大ヒットを記録し、その年の映画賞も総なめした。
一言で言えば、典型的な「涙泥棒」の映画である。観る者から涙だけを奪って、後はなにも残さない。韓国ではこうした「涙泥棒」の映画が何年かに一度の割合で作られていて、ひとつのジャンルになっている(と私は勝手に思っている)。
「ショーシャンクの空に」とか「グリーンマイル」などを連想させる「刑務所もの」であり、「刑務所ハートウォーミング系映画」は、誰もが感動するテッパン映画なのではないか、と思う。
主演のリュ・スンリョンや子役のカル・ソウォンの演技も素晴らしいが、囚人仲間役のオ・ダルスが安定した演技で、映画を引き締めている。
やはりオ・ダルスは最強である。
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