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集団再会

5月3日(火)

出身高校のOB吹奏楽団の、年に一度の定期演奏会を聴きに行く。

今年は25回目の定期演奏会だそうである。

今回はなぜか、じつに多くの人たちと再会した。

なかでも、同期のMは、ほぼ大学卒業以来会うことになるから、25年ぶりの再会である。

Mは、私たちの代の指揮者として活躍していた。大学は医学部に進み、今は医者をやっている。

他に同期の仲間として、「ミヤモトさんサミット」の議長S、「ブラックサム」編曲者のW、高校の国語の先生をしているKさんなどもいた。もちろんフクザワは、今年も演奏者として舞台に立った。

それに加え、ひとつ下の後輩であるエーシマ、モリカワさん、オオキ、アサカワ、ふたつ下の後輩であるジローなど、「いつものメンバー」も聴きに来ていた。

4つ下の後輩であるYさんにも、15年ぶりくらいに再会した。これもまた、嬉しい再会である。

「こんなにたくさんの人にいっぺんに再会して、俺、死期が近いんじゃないかな」

「そんなこと言わないでくださいよ!」

2時から始まった演奏会は、じつにハイレベルな演奏だった。

そして演奏会の最後に、我々にとっての青春の曲「ブラックサム」が演奏された。

「ブラックサム」という曲については、以前書いたことがある

30年前にこの曲を編曲したWが、隣の席で聴いていた。

演奏会が終わった後も、余韻が残る。

「感慨深いよなあ」と私。

「そうだな」とW。

「あの曲はお前が編曲したんだってことを、やっぱりみんなに知ってもらった方がいいんじゃないか?」

「俺は別にいいよ。…ブログにさえ書いてくれればね」冗談交じりでWが言った。

…ということで、ブログに書いたぞ、ワタナベ。

演奏会後は、「ゼロ次会」と称して、同期とそのひとつ下のメンバーで飲みに行く。

「嵐のようなあいつ」ことエーシマは、相変わらずのテンションで喋り倒し、

「次の約束があるんで」

といって、風のように去って行った。

「あいつ、寅さんみたいだな。風のようにあらわれて、ひとしきり場をかき回して、風のように去って行く」とS。

「なるほど、寅さんね。言い得て妙だ」

エーシマが帰ってからの話題はもっぱら、「記憶の確かめ合い」である。

高校時代に起こったさまざまな出来事について、お互いの記憶を確かめ合ってみた。

すると、衝撃的な事実が判明した。

それは、私の記憶には、かなりの確率で「妄想」が加わっている、という事実である。

一例として、私は以前、高校時代の文化祭の思い出として、ブログにこんなことを書いた

「…隣のクラスも8ミリ映画を作って上映した。こちらの方は、長編のラブコメであった。

ダサくて、全然モテない男の子が、ふとしたきっかけで突然クラスでいちばん美人の女の子と話をするようになり、仲良くなっていくが、結局ふられる、というストーリーだったと思う。ま、当時の男子高校生が考えそうな脚本である。

実際、隣のクラスには、ビックリするくらいダサイ男の子と、息をのむくらい美人の女の子がいて、この二人がキャスティングされたのである。

オリジナルの脚本で、かなり手作り感の溢れる映画だったが、当時は見ていて、グッとくる映画だった。お客さんもそこそこ入っていた。」

ところが実際にこの8ミリ映画の製作にかかわった「ミヤモトさんサミットの議長」ことSによると、私の記憶は全然間違っているというのである。

8ミリ映画の内容は決してハートウォーミングな内容ではなく、むしろじつに下品な内容で、当時、女子からかなりの顰蹙を買ったというのだ。

登場人物である「ビックリするくらいダサい男の子」と、「息を飲むくらい美人の女の子」というのも、私が記憶していたのとはまったく違う人がキャスティングされていた、というのである。

つまり、私の記憶はことごとく間違っていたことになる。

「映画を作った俺が言うんだから間違いない」とS。

私が事実と思い込んでいたものは、私の妄想が作り上げたものだったのだ!

こうなるともう、自分の記憶というのが、まったく当てにならなくなった。

「これは同期会をやらなければいけないね」

「同期会、やりますか」

マメなSのことだ。きっと同期会を実現してくれることだろう。

〔付記〕

同期生の必読文献。

南木佳士「冬への順応」『ダイヤモンドダスト』文春文庫

落合尚之『罪と罰』(双葉社)

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