おかゆにご用心
先週の木曜日(2日)の夜あたりから、猛烈な寒気とともに、お腹が痛くなった。下痢はあるが、吐き気はない。
台湾からの帰国後、あまりに疲労がたまり、思いのほか体力が弱ったためにより「食あたり」になったのだろうと、私は判断した。
七転八倒の苦しみで、食べ物も喉が通らない。
「消化のよいものを食べる必要があるから、炊飯器でおかゆでも炊いて食べなさい」
と言い残して、土曜日、妻は一週間ほどの出張に出かけていった。
炊飯器でおかゆ、か。
実は私、おかゆがあまり好きではない。
だからおかゆに関する知識が、まるでないのである。
おかゆと雑炊って、どう違うんだっけ?
それくらい、おかゆに関心のない人間なのだ。
しかし背に腹は代えられない。消化のよいものを胃に入れるために、おかゆを炊飯器で炊くことにした。
炊飯器の内側を見ると、「おかゆ」と書いてあるところがあり、水の量が線で示されている。
2種類の作り方があることに気づいた。
一つは「全」と書かれている作り方。もうひとつは、「五分」と書かれている作り方。
「全」とか「五分」って、何だ?
目盛りを見ると、「全」と「五分」では水の量が違う。「全」よりも「五分」のほうが入れる水の量が多い。
私のイメージでは、「全」のほうが水の量が多く、「五分」のほうが水の量が少なくていいような気がするのだが、どうやらそれとは反対らしい。
それくらい、私はおかゆに関して無知な人間なのである。
気を取り直して、炊飯器に米1合を入れ、「全」の目盛りに合わせて水を入れた。
あとは炊飯器の指示に従って炊くだけである。
しばらくして、炊きあがった。
蓋を開けてみて、驚いた。
ビックリするくらいの量のおかゆである。
お米を1合入れただけで、こんなに大量のおかゆができあがるものなのか?
1回で食べ終わるかと思っていたが、とても無理である。
よそってもよそっても、おかゆが減らない。
しかも、おかゆは少し食べただけでも腹がいっぱいになる。
さらに始末の悪いことに、味がないためにあっという間に飽きてしまうのである。
しかし、飽きたからといって捨てるわけにもいかず、といって、いつまでも炊飯器の中に残しておいたら、ふつうのご飯が炊けなくなる。
しばらく炊飯器を保温状態にしていたら、おかゆがさらにドロッドロになってしまって、かなりヘビーな食べ物になってしまった。
味も飽きるなあ。
ということで、2日ほどかけて、苦行のように、1合のおかゆを食べきったのであった。
もう二度と炊飯器でおかゆは作らない。
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