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ホシカツさんに育てられた

子どもの頃、TBSテレビで放映されていた刑事ドラマ「夜明けの刑事」のオープニングテーマ曲がかっこいいなあと思っていたら、音楽は星勝(ほしかつ)だったことを、あとで知った。

星勝は、鈴木ヒロミツとともに「モップス」のメンバーだったが、モップスはリアルタイムでは見ていない。

思春期を過ぎたあたりから、井上陽水や小椋佳を聴くようになり、編曲に「星勝」という名前ばかり出てくるので、そのころから「星勝」という名前を認識するようになった。

井上陽水の名曲「帰れない二人」は、作詞作曲が井上陽水と忌野清志郎の共作で、編曲が星勝、ギターが高中正義、ベースが細野晴臣だというんだから、なんという豪華メンバーだろうか!日本のニューミュージック史上の最高傑作といっても過言ではない。

というわけで僕は、星勝さんアレンジの曲を聴いて育ってきたというわけだ。

調べてみると、薬師丸ひろ子の「セーラー服と機関銃」も、星勝さんの編曲だった。

僕が中2か中3くらいのときに、映画とともにこの歌がヒットしていたから、僕にとっては「中2病」をこじらせていたど真ん中の時代の、忘れがたい名曲なのである。

ところが、それから何年かたって、レコードの時代からCDの時代に変わり、薬師丸ひろ子の歌う「セーラー服と機関銃」の入っているCDを買ったところ、全然編曲が違うことに気づいた。「セルフカバー」ともいえる別バージョンになっており、中学のときにヒットしたオリジナルの編曲とは、似ても似つかないものだった。

何でだ???あのオリジナルの編曲だからこそ、青春がよみがえるのに、編曲が全然違っては、青春の思い出に浸れないじゃないか!

その後も、薬師丸ひろ子が歌う「セーラー服と機関銃」の入ったCDを買っては聴いてみるのだが、どれもその別バージョンのものばかりで、オリジナル版をまったく聴くことができない。

いったいどういうことなんだ???

数年前、オリジナル版の「セーラー服と機関銃」が入った薬師丸ひろ子のベストアルバムを入手して(「歌物語」)、ようやく念願のオリジナル版を耽聴することができたのであった。

やっぱり、オリジナル版はいいねえ。

あとで調べてみると、薬師丸ひろ子は「セーラー服と機関銃」を出したあと、別のレコード会社に移籍したため、移籍後に別の編曲による「セーラー服と機関銃」が録りなおされたのだという。しばらくの間、別バージョンが流布していたのは、そういうことだったのか。

というわけで、それほどまでに僕は、星勝さんアレンジの「セーラー服と機関銃」が血肉となっていたのである。

ホシカツさんに育てられた、といっても過言ではない。

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