« コバヤシ語録 | トップページ | 学位論文 »

投稿少年

ドラマ「重版出来!」を見ていて、思い出したことがあった。

小学校高学年のころ、漫画家に憧れた。

漫画好きの友だちと漫画を書き始めた。友だちは劇画タッチの漫画を書くのが好きで、僕はギャグ漫画を書くのが好きだった。

あろうことか、漫画雑誌の「賞」に応募しよう、ということになった。

友だちは手塚治虫賞に、僕は赤塚不二夫賞に投稿した。小学校6年のときだったと思う。

友だちは戦記物、僕は「釜飯おじさん」という、顔が釜飯の形をしているおじさんの話だった。

当然、そんなものが箸にも棒にもかかるはずはない。それ以来、漫画を描かなくなった。

中学生になって憧れたのは、YMOである。

YMOに憧れ、友だちとふたりで曲を作り、NHK-FM「坂本龍一のサウンドストリート」にデモテープを送った。

当然これも、箸にも棒にもかかるはずはなかった。

投稿少年だった僕が、唯一認められたのが文章である。自分が書いた文章が雑誌に載ったのが、小学校6年の時である。

漫画も音楽も夢に終わったが、文章を書くことだけは、今も続けている。

文章を書き続けることが、漫画や音楽ではちっともかなわなかった夢に、少しでも近づく方法なのではないか、と思っている。

僕がこんなことを書いたのは…。

|

« コバヤシ語録 | トップページ | 学位論文 »

思い出」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« コバヤシ語録 | トップページ | 学位論文 »