シン・ゴジラを見てきました
10月9日(日)
遅ればせながら、「シン・ゴジラ」を見てきました。
オープニングのタイトルから、グッとくるねえ。
真の名作はオープニングのタイトルからその世界観に引き込んでしまう力を持つことを実感した。
さて私は、いわゆる最初の(本多猪四郎監督の)「ゴジラ」第1作をリアルタイムに見た世代ではないし、庵野監督の「新世紀エヴァンゲリオン」にも乗り遅れた世代である。
なのでこの映画のことを語る資格はないのだが、自分の乏しい映画鑑賞歴からしても、この映画は十分に楽しめるのである。
小松左京原作・森谷司郎監督の映画「日本沈没」が好きな私としては、「ゴジラ」よりもむしろそっちの方を彷彿とさせる映画である。
だが、決定的な違いがある。
それは、「シン・ゴジラ」は「登場人物の誰にも感情移入できない」のである。
映画「日本沈没」のほうは、総理大臣(丹波哲郎)や、田所博士(小林桂樹)にどうしても感情移入してしまう。だが、「シン・ゴジラ」は感情移入する仕組みがないのだ。
総理大臣に感情移入しようとすると、アッサリあんなことになってしまうし、ゴジラ出現の危険を指摘していた反骨の科学者(田所博士的な人)は、映画のなかではまったく姿をあらわさない。こうして、誰にも感情移入できないまま、映画が終わってしまう。
妻に聞くと、それが庵野監督の作風なのだという。「新世紀エヴァンゲリオン」のときも、登場人物にまったく感情移入できなかったそうなのだが、「シン・ゴジラ」でもその姿勢が貫かれているのである。
だから、「日本沈没」のような湿っぽさがないのだろう。
そういう湿っぽさよりも、過去の特撮映画に対するオマージュにあふれた映画として、純粋に楽しむべき映画なのである。
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