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東京五輪音頭を考える

12月31日(土)

紅白歌合戦の奇祭っぷりに、磨きがかかっている。

国策に加えて、今年話題になったことをすべて拾っていかなければならないっていう強迫観念があるのか、もはや収拾がつかない状況になっている。

これ、海外の人が見たらまったく訳がわからないだろうな。

なぜ、Perfumeみたいに楽曲のクオリティーで勝負しないんだろう?

目下の私の関心は、「東京五輪音頭」は2020年の紅白歌合戦まで歌われ続けるのか?ということである。

「東京五輪音頭」の歌詞を見たら、「オリンピックのことをよく知らない人が、突然オリンピックの歌の歌詞を依頼されて、雰囲気だけで作った」感が満載である。そう思ってこの歌を聴くと、そこはかとなく可笑しい。

「(1番)

あの日ローマで ながめた月が

きょうは 都(みやこ)の 空照らす

4年たったら また会いましょと

かたい約束 夢じゃない

ヨイショ コリャ 夢じゃない

オリンピックの 顔と顔

ソレトトント トトント 顔と顔

(2番)

待ちに待ってた 世界の祭り

西の国から 東から

北の空から 南の海も

越えて日本へ どんときた

ヨイショ コリャ どんときた

オリンピックの 晴れ姿

ソレトトント トトント 晴れ姿

(3番)

色もうれしや 数えりゃ五つ

仰ぐ旗みりゃ はずむ胸

すがた形は 違っていても

いずれおとらぬ 若い花

ヨイショ コリャ 若い花

オリンピックの 庭に咲く

ソレトトント トトント 庭に咲く

(4番)

きみがはやせば 私はおどる

菊の香りの 秋の空

羽をそろえて 拍手の音に

とんでくるくる 赤とんぼ

ヨイショ コリャ 赤とんぼ

オリンピックの 今日の歌

ソレトトント トトント 今日の歌」

ほらね。

歌詞だけ読んでも、オリンピックがいったい何なのか、まるでわからないのだ。

ひょっとしてこれは、「おらが国にオリンピックがやってくる」と思っていた当時の大多数の人々の、東京オリンピックに対するイメージそのものだったのではないだろうか?

意図しているとしていないとにかかわらず、今度のオリンピックをこうした牧歌的な歌の中に雲散霧消させようとするのだとしたら、かなり問題である。

歌に罪はない。演出に罪があるのだ。

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コメント

せへ ぼく まに ぱどぅせよー!

と、年明け早々コメントを書いているのは、
今年は実家に帰らずにアパートにいるからです。

といっても、アベマTVの韓流華流チャンネルで「キルミー・ヒールミ―」の一挙放送を見続けた挙句、今年3回目の「韓国の紅白(MBC歌謡大祭典)」を見ていたので、日本の紅白で何があったかよくわかりません。

ちなみに韓国の紅白の方は、「レジェンド」かなんかが今回のコンセプトで、ターボ、神話、S.E.S(エスイーエス)のご本人たちが出演して、若い歌手も「私のボーイフレンドへ」(ピンクル)とか「天生縁分」(ソリッド)とか歌っていました。

演歌(トロット)コーナーは、ホン・ジニョンちゃんの「オンジチョク(親指を立てること。「いいね」ですな)」と、テ・ジナ先生の「とまんちゃ(逃亡者)」に「さらんぬん あむど はな(愛は誰もできるものじゃない)」の鉄板3曲でした。

あと、覆面歌王の「音楽隊長」の中の人も、歌唱力が半端なくすごかったです。

新しいヒット曲と、先輩歌手へのオマージュ曲。

韓国の紅白は、とうとうSBSも青組・白組の歌合戦形式を止めてしまったので、日本の紅白も歌合戦形式なんか止めちゃって、普通にいい歌を歌って聞いて年越しカウントダウンしたらいいのにね。

ま、今年は少女時代の出演がなく、ユリとユナがMCをして、歌ったのはテヨンのソロ曲だけ、というのが何か寂しい感じがしますけど。

おっと、年の初めから深夜にまかせて濃すぎるコメントを書いちゃいましたけど、ここからが本題、新年早々クイズです。

問 年賀状もすっかり出来上がっているのに帰省しない理由として、最も適当なものを下から選びなさい。

①「ファーストキスだけ7回目」を見すぎたあまり、座り続けて腰が痛くなったため

②15年ぶりに再結成したS.E.S(エス・イー・エス)が出演する「韓国の紅白」を生放送で見るため

③日曜は教会に行くからと、元日の帰省を親から断られたため

投稿: 新年早々クイズ(こぶぎ) | 2017年1月 1日 (日) 02時27分

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