「土器探し名人」と再会
1月13日(金)
今日は朝から忙しい。
午前中は、大学時代の研究室の先輩が、教え子さんたちを連れてうちの職場に来てくれた。
3時間ほど、地下の仕事部屋で資料調査をする。
「時間を忘れるねえ」
「そうですねえ。学生時代を思い出しますなあ」
先輩も私も、学生時代の一時期、この地下の仕事部屋で勉強していた。
途中、思わぬ発見があり、二人で盛り上がったが、教え子さんたちは置いてきぼりだったかも知れない。
ご一行がお帰りになるのと入れ違いで、今度は私の師匠が地下の仕事部屋にお見えになった。
1時間ほど資料調査をしたのだが、
「明日に乗る予定の飛行機が、大雪のためにすでに欠航を決めたそうなので、急遽予定を変更して、今日の夕方の飛行機で現地に行く」
と言い残して空港に向かってしまわれた。相変わらずお忙しい先生である。
夕方、今度は、私が8年前に留学した韓国の大学から、先生が学生さん数名を連れて地下の仕事部屋にお見えになることになっていた。
担当職員さんによれば、なんでも今日、ご一行はうちの職場を見学しに来るのだが、そのついでに、地下の仕事部屋も見学したいのだという。
あらかじめどなたがいらっしゃるのかについてまったく知らされていなかったのだが、ひとり、懐かしい人がいた。
「お久しぶりです!」
このブログでもたびたび登場したことのある、「土器探し名人」である!
思わず握手した。
8年前の留学中、何度となく親しくお話しさせていただいたのであるが、実はこの女性の名前を、私は知らなかった。
「私、肩書きが変わったので」
といって、「土器探し名人」は名刺をくれた。
そこでようやく、「土器探し名人」の本名がわかったのである!
8年目にして、ようやく名前を知ったのだった。
しかも今は、「研究教授」という立派な肩書きなのか!さらに驚きである。
ひとしきり挨拶をしたあと、カタコトの韓国語で、学生さんたちの前で20分ほど説明した。
自分の韓国語能力のなさに、軽く死にたくなった。
自分の喋ったことは、どれくらい伝わったのだろう?
それでも、学生さんたちは熱心に質問してくれたりした。まるで以前から知っている者同士のようなやりとりである。
ま、いってみれば私もこの大学が母校のようなものだから、同窓生のような感じなのだろう。
「どうもありがとうございました」
「お気をつけて」
ご一行は、地下の仕事部屋を出て行った。
横でずっとこの様子を見ていた担当職員さんが言った。
「お疲れさまでした」
「どうもお疲れさまでした」
「あの…横でずっと見ていたんですけど、私、韓国語は全然わからないんですが…」
「はぁ」
「全体にとても素敵な雰囲気だってことだけはわかりました」
なるほど、そう聞こえるのか。
まさか私の韓国語が、幼児並みのたどたどしいものだったとは想像もしていないのだろう。
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