編集者体験
職場の広報誌の編集委員を仰せつかっている。
任期は2年で、今年が2年目である。
任期中に、2冊分の編集を担当しなければならない。
昨年、1冊出したのだが、これが実にタイヘンだった。編集者って、タイヘンだなと思った。
そして今年、いよいよ2冊目の担当である。
まず、担当号の特集記事の企画を考えて企画書を作り、企画会議にかけなければならない。
その企画会議の前に、特集記事を書いてくれそうな人6名をあらかじめ選定し、執筆の内諾を取り付けなければならない。その上で、企画会議に企画書を出すのである。
特集記事の6名だけではない。コーナーの執筆も依頼しなければならない。ということで、10名ほどの執筆者を選定し、内諾をもらわなければならないのである。
執筆者は、職場の人間とは限らない。職場の人間だと頼みやすいが、私などは、できるだけ職場の人間ではない人に執筆してもらおうと考えている天邪鬼なので、かえって交渉に手間がかかったりする。
執筆の内諾をいただいたあとに、断られることも稀にある。その場合は、すみやかに別の執筆者を探さなければならない。
こうしてなんとか執筆者と仮タイトルが決まった上で、企画会議に企画書を提出する。
企画会議でOKが出れば、すぐに正式な執筆依頼をかける。
広報誌なので、わかりやすい文章を書いていただくようにお願いする。
また、全編カラーなので、図版もたくさん掲載しなければならず、図版の提出も合わせてお願いする。
さらに定期刊行物なので、設定した締切を厳守していただくようお願いもする。
原稿を待っている間は、やきもきする。
本当に原稿を送ってくれるだろうか?と。
締切を過ぎても原稿が来ないと、催促のメールを出さなければならない。
次の編集会議までに、原稿が出そろうだろうか?と、心配になる。
原稿が集まると、ホッとするのも束の間、編集会議で読み合わせをして、修正すべきところがないかをチェックする。
修正点があれば、執筆者に修正をお願いしなければならない。
制限字数よりも大幅にオーバーした原稿が来る場合もある。
もちろん執筆者にお願いして削ってもらうのだが、執筆者がお忙しいときは、稀に、編集担当の方で制限字数に合わせて原稿を調整することがある。
最大の問題は、図版である。図版は、全部の原稿に必ずついているので、全部で60点ほどにのぼる。
昨今は図版の掲載許可が厳しくなっている。図版の一つ一つについて、掲載許可の手続きをしなければならない。
はたして、広報誌の発刊までに、すべての図版は入手できるのか?そしてその掲載許可は下りるのか?
これらの作業を、編集事務担当の方と二人三脚で行う。
「図版の許可が、すべて下りました」
「そうですか。今回は、前回よりもスムーズに進みましたね」
「そうですね」
というわけで、いろいろと細かなトラブルはあったものの、ようやく校了した。
あとは納品を待つばかりである。
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