スペシャリストのタジマさん
6月15日(木)
妻がiPhoneの機種変更をするという。
auショップに行ってみると、
「機種変更には応じられるが、データの移行はお客様でやってください」
という。
妻も私も、そのあたりはまったくの機械音痴である。
「どうすればいいのですか?」
「iPhoneのコールセンターに電話をかけて聞いてください」
の一点張りである。
で、とりあえずいったんお店を出て、教えられた番号のところにかけてみた。
「iPhoneの機種変更のために、データの移行をしたいのだが、やりかたがわかりません」
というと、
「お使いの会社はどこですか?」
「auです」
「auの場合ですと、お客様の電話帳が、ひょっとしたらauのサーバー上にある可能性があります」
「どういうことですか?」
「つまり、もしその場合、いったん、そのサーバー上の電話帳を、iPhone内に移行した上で、データ移行しなければなりません。ですので、まずその確認が必要です」
「じゃあ、自分が使っているiPhoneの電話帳が、iPhone内にあるのか、auのサーバー上にあるのかは、どうやったらわかるのですか?」
「それはauのコールセンターで聞いてください」
と言われて、auのコールセンターの番号を教えられた。
今度はauのコールセンターにかけて、自分のiPhoneの電話帳データがどこにあるのかを聞いた。
どうやら、サーバー上ではなく、iPhone内部にあることが確認できた。
あらためて、iPhoneのコールセンターに電話をかける。
「auのコールセンターにかけて確認しました。電話帳データはiPhone内にあるようです。データ移行の方法をお願いします!」
「いま、お近くにノートパソコンはありますか」
「いえ、出先なもので」
「できればノートパソコンが近くにあった方が…」
というわけで、いったん家に戻り、ノートパソコンの電源を入れ、iTunesを立ち上げて、iPhoneをUSBケーブルで接続した。
その状態で、再びコールセンターに電話をかけた。
また最初から説明である。
「かくかくしかじかで、iTunesを立ち上げてiPhoneを接続した状態のノートパソコンの前にいま座っています!データ移行のやり方を教えてください!」
「3分ほどお待ちください。いまスペシャリストを呼んできますので」
といって受話器から音楽が流れた。
スペシャリスト???
3分ほどたって、再びコールセンターの受付の人の声が聞こえた。
「ここからは、スペシャリストに代わりますので…」
すると今度は違う人の声で、
「どうも、ただいまご紹介にあずかりました、スペシャリストのタジマです」
おいおい、自分でスペシャリストと言ってるぞ!
「ではこれからご説明いたします。お客様の画面をこちらでも拝見しながらご説明したいのですが、よろしいでしょうか」
「はあ」
言われたとおりにセッティングすると、あら不思議、こちらのパソコンの画面があちらにもそのまま見えるような設定にしたらしい。
あとは言われるがままに操作をして、無事にデータ移行が終了した。
「ありがとうございました」
「いえいえ、私、スペシャリストのタジマが担当いたしました」
といって電話が切れた。
…たしかに、「スペシャリスト」の肩書きにふさわしい、鮮やかな説明だった。
スペシャリストを疑って悪かったと反省した。
しかしそれにしても、である。
機種変更をするのに、こんなに手間がかかるのは、どうだろう?
何カ所もコールセンターに電話をかけたり、いったん家に戻ってノートパソコンを立ち上げて、ケープルでiPhoneをつないだり。
IT社会なんて言ったって、ちっとも便利ではないじゃないか!!!
そもそもこのITの時代に、電話をかけて聞かないとわからないようなやり方をしているのは、どうも腑に落ちない。
どんだけアナログなやり方なんだ???
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