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東京五輪開催反対に一票

最近は、自分の身のまわりで何も起こっていないので、書くことがない。

ネットニュースばかりを徘徊しているのだが、最近では、久米宏「ラジオなんですけど」の8月12日放送分が、じつに痛快だった。

久米宏は、以前から2020年の「世界大運動会」…もうめんどくせえや、「東京五輪」開催には反対の立場を表明している。

その根拠は、次の三つである。

1.開催期間である7月24日~8月9日は、東京では猛暑日が続く時期であり、とてもスポーツをするような気候ではない。

2.今、この国の置かれた状況は、オリンピック以外に解決しなきゃいけない問題が、もっとたくさんある。年金の問題にしても、保険の問題にしても、東日本大震災の後始末の問題にしても。

3.これ以上東京に一極集中してどうするんだ? 東京は間違いなく、間もなく直下型地震が起こるので、そのときのダメージを少なくするために、これ以上、東京に集中させてはいけないのである。

このことをいろいろな媒体で発言していたら、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会広報局広報部から、久米宏宛に手紙が来たのだという。

その手紙では、2と3の問題には一切答えることなく、1の開催時期についてのみ言及されていた。そこには、次のように書かれていた。

「第32回(2020年開催)オリンピック競技大会においては、招致の段階で開催時期は、2020年7月15日から8月31日の期間から選択するものと定められていました。この期間外の開催日程を提案した招致都市はIOC理事会で、正式立候補都市としてすら認められていませんでした」。

この部分を読み上げたあと、久米宏が言う。

「こういう反論を何というか知っていますか?「語るに落ちる」って言うんです。

日本のオリンピック委員会は、『IOCの理事会は、夏の開催以外は認めない』『夏以外の開催期日を申し込んだ都市は立候補すら認められなかった』『やむを得ず夏の開催を認めてオリンピックを招致した』と言っているんです。「いかに馬鹿か」というのがわかるでしょう?

つまり、日本にオリンピックを招致した人たちは、夏の開催だっていうようなことを承知して引き受けたんですよ。

東京オリンピックに世界中から集まるアスリートたちのコンディションのことを考えたんじゃないんです。 「オリンピックを招致することがいかに大切か」を考えた。

すべての責任をIOCの理事会に押しつけているんです。

ですから、「オリンピックを招致すること」が日本の人たちの目的で。スポーツを愛するんじゃないんですね。

僕が前から言っているのは、「日本にオリンピックを招致した人たちは、スポーツを愛していない」「オリンピックだけを愛しているんだ」って。「だから馬鹿なんだ」と言っているわけだ。」

…この後も、久米宏の反論は続くのだが、くわしくはラジオクラウドで。

なお付言すると、東京五輪の招致委員会がIOCに提出した開催計画書の中で、

「この時期の天候は晴れる日が多く、且つ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である。」

と書かれていたことは有名な話である。

さて、ちょうどいま、第99回全国高校野球選手権大会が甲子園球場で行われている。

8月8日の開会式での出来事である。

ある代表校の先導役としてプラカード嬢(この、プラカード嬢、というのもどうかと思うが)をつとめていた女子生徒が、熱中症のためグランドで倒れてしまった。

両肩を支えられてグラウンドの外に連れ出されると、すぐさま代わりの女子生徒がプラカードを持ち、式典は滞りなく行われた。

開会式後、大会本部は、「熱中症のような症状でしたが、救護室でしばらく休養した後、回復しました。念のため病院に行ったとのことです」と発表した。

…このニュース、なんかキモチワルくないですか?

映像を見ると、目の前で人が倒れたのに、まわりの人は誰も助けようとしない。

高野連の会長の挨拶も、中断することはない。

開会式が滞りなく終わることを第一に考えているのだ。

高野連の会長が、そのとき

「誰かが苦しいときは、他の誰かがそれをカバーしてくれる。

高校野球は仲間同士で支え合う、若人をはぐくむスポーツです」

と挨拶しているにもかかわらず、である。

東京になんとしても五輪を招致したいという人たちの心理と、たとえ猛暑日が続いても高校生たちに炎天下でスポーツをさせようとする人たちとの心理は、かなりの部分で通ずるところがあると僕は見ている。

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コメント

雨で自転車が漕げない。

暇である。

コメント欄に書くネタもないので、助手の小林君が掃除中に本棚の奥から掘り出してきた、ダメダメなツアープランの作り直しをして、暇つぶしすることにした。

なにしろ、こちらも毎年ゼミ旅行の手配をしているので、海外旅行のプランニングには、チト自信があるのだ。

それにしても、大体、国内・国外をいっぺんに見ようというのが土台無理で、しかも国外の見学地もへんぴな所ばかりで、およそ初渡航の学生たちを連れて行く場所じゃない。

それに、謎のオカベさんの登場時間が日程にきちんと組み込まれてるくせに、昼飯の日程は適当すぎるし、綱渡りみたいなタイトな計画すぎて、観光する余裕もほとんどない。

とりあえず、一案目。

(第1案)
4/3 S台でW城講義を受けた後、深夜バスでT京(車中泊)
4/4 H田から飛行機でF岡、K臚館見学(F岡泊)
4/5 F岡からビートル(必須)でB山、高速バスでS天、W城見学(S天泊)
4/6 S天から高速バスでB山、B観光(B山泊)
4/7 B山からLCCでN田、高速バスでF島、JRで帰宅

オカベさん優先で組んで見たが、国内の飛行機移動が高いので帰りはB山からLCCで直帰。いわゆる「オープンジョー」である。G界灘はフェリーで渡るとひどい目に合うので、経費節減とはいえ船中泊は使わない。Y水とA楽マウルにはO瓦さんに自力で行ってもらい、ルートから外そう。

(2案目)

4/3 S台でW城講義を受けた後、飛行機でSウル(Sウル泊)
4/4 SウルでS争博物館、I舜臣像の地下でK甲船に乗船(Sウル泊)
4/5 KTXでY水、N鎮館。帰りにS天で途中下車してW城見学、Sウルに戻る(Sウル泊)
4/6 S原で民俗村、F城散策後にYンボカルビ(Sウル泊)
4/7 飛行機で帰国

大体、2カ国回るのが回り過ぎなのである。K国一本に絞ると、SウルからKTXでY水もS天も行ける。オカベさんには会えなくなるが、全宿泊をソウルにすると、格安ツアーが使えるし、KTXは日本の新幹線より安いのでリーズナブル。Sウルでの自由時間もできて、初渡航者にも優しい。
ただし、A楽マウルはO瓦夫妻にS天に居残ってもらってS石墓の前で思う存分写真をとってもらうことにして、本隊はS原の民俗村でお茶を濁すことにする。

(3案目)
4/3 S台でW城講義を受けた後、深夜バスでN田、飛行機でB山、子城台W城見学(B山泊)
4/4 ビートル(必須)でF岡、K臚館見学(F岡泊)
4/5 バスでY子、N護屋城を見学。(F岡泊)
4/6 ビートル(必須)でB山、午後フリータイム(B山泊)
4/7 B山からLCCでN田、高速バスでF島、JRで帰宅

それにしても、まずS台に行ってW城講義を受けないといけないのかといったことはさておき、このプランは、飛行機代の安いLCCでいったんB山に飛んでおいて、一時出国して実際には行けなかったN護屋城を目指す野心作である。W城はS天に行かずにB山市内で済ますと、同じ場所にC鮮通信使歴史館もあるので一石二鳥で見学できる。

ただし、これだとN本とK国を行ったり来たりで、どの国に行ったかよくわからなくなる。その上、両国の入管から絶対に怪しまれること間違いない。

いかんいかん、半日以上もこんな事ばかり、考えてる場合じゃない。

もうすぐゼミ旅行なんだから、自分たちの旅行プランを立てておかないと。

投稿: プラン・ドクターこぶぎ | 2017年8月18日 (金) 14時26分

誤:A楽マウル
正:N安マウル

あれれ、伏せ字の答えが出てら。
ナガン、ナガン。

投稿: 業務連絡(こぶぎ) | 2017年8月18日 (金) 16時03分

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