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未熟者エレジー

9月6日(水)

韓国のある機関との仕事の話。

今年度、大きく二つのイベントがあって、一つは9月末に始まる先方でのイベントでのお手伝い。

もう一つは、もう少し先になるのだが、うちの職場で、先方をお招きしておこなうイベント。

この二つが、私にとって、懸案事項であった。

先日、ずいぶんな愚痴を書いてしまったが、その後もいろいろなことがあり、体調がすこぶる悪いこともあり、どうにも自分では対応できなくなってしまった。

で、一昨日の晩と昨晩と続けて、まるで泣き言とも愚痴ともつかないようなメールを、関係する同僚に送ってしまった。

泣き言のようなメールを同僚に送るなんて、職業人としては最低である。

そのメールが、うちの職場の各所にまわってしまったらしい。メールの宛先ではなかった別の同僚から電話が来た。

「昨日の鬼瓦さんの苦しいメール、拝見しました」9月末から先方の機関で始まるイベントについてである。

「そうですか。どうもすみません。もっと早くみなさんにご相談すればよかったんですが」

「いえいえ、とんでもないです。差し出がましいようですが、今後は僕の方で対応していきたいと思いますが、いかがでしょうか」

「そうですか。そうしてもらえると助かります」

その同僚は、さっそく先方と連絡をとってくれたらしい。ほどなくしてショートメールが来た。

「先方と連絡をとりました。後はこちらで対応します。うまくいきそうな感触です」

僕はこのメールを見て泣きそうになった。

僕はこのイベントにすっかりと絶望してしまい、匙を投げかけていたのだが、僕以外の同僚はみな、粛々と大人の対応をしてくれているのだ。

未熟だったのは、ほかならぬこの僕だったのではないだろうか。

もう一つの案件である、もう少し先におこなう予定のイベントについて、別の同僚から電話が来た。

「何人かの同僚でチームを作って、イベントを準備することにしました。鬼瓦さんの負担を最小限にしたいと思います」

僕が知らない間に、もう一つのイベントの方も話を進めてくれていたのである。

同僚のそれぞれが、数多くの仕事をかかえているにもかかわらず、未熟な僕のためにフォローしてくれている。

また泣きそうになった。

どうしても愚痴が多くなってしまう今の職場だが、底力のある同僚たちに恵まれた職場だなと、つくづく思う。

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