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続・求道者

9月20日(水)

ずいぶん前だったが、ラジオで伊集院光が、安室奈美恵のコンサートに行ったという話をしていた。

伊集院光は、安室奈美恵のファンだそうで、とくに、ライブステージにおけるプロ意識とクオリティーの高さに目を見張るのだという。

たとえばステージで、安室奈美恵は多くのダンサーたちをひっさげて、自分もダンスをしながら歌を歌う。

ところが、安室奈美恵のダンスの振りつけと、周りのダンサーたちの振り付けが、微妙に違う。

周りのダンサーたちのように、全力で踊っていたら、歌のクオリティーが下がってしまう。

そこで実際には、やや軽めの振り付けをすることになるのだが、それが、しっかりとダンスをしているようにみえる。

要所要所で動きをキメることで、ビタッと周りのダンサーたちと呼吸を合わせるので、それが実にかっこよくみえるのだ。

…うろ覚えな上にうまく表現できていないが、たしかそんなことを伊集院さんは言っていた。

僕はそれまで安室奈美恵にそんなに興味がなかったのだが、その話を聞いて、少しだけ関心を持つようになった。

いまから10年近く前、韓国に留学した時に、安室奈美恵の歌が聴きたくなり、iTuneストアで、アルバム「BEST FICTION」を買った。韓国にいたので、CDを買うことができなかったのである。2009年のことである。

考えてみれば、僕がiTuneストアを通じて初めて買ったアルバムが、安室奈美恵の「BEST FICTION」かも知れない。

僕はその中の「All For You」というバラードが大好きだった。

安室奈美恵は、やはり求道者である。

安室奈美恵の後に、同じ沖縄出身の少女たちが次々とデビューしたが、誰も、安室奈美恵の域に達した者はいなかった。安室奈美恵のプロ意識には、足下にも及ばなかった、というべきだろう。

今日、安室奈美恵引退発表のニュースが、夜の報道番組で伝えられたが、そこでは、「奈美恵ロス」という言葉が使われていた。

いやいや、そこは「奈美恵ロス」ではなく、「アムロス」だろう!

「安室ロス」でもない、「アムロス」。

さて、アムロスという言葉がどこまで浸透するか。

どうか、政治家に転身しませんように。

ちなみに、このブログが終わったら、何ロスというのだろう…?

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