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植木等とルパン三世

NHKの土曜ドラマ「植木等とのぼせもん」を途中の回から見て以来、いまのマイブームは、すっかりクレージーキャッツである。

動画サイトで、クレージーキャッツのむかしの映像を見まくっていたら、その中に、クレージーキャッツ結成30周年記念の特番というのがあがっていた。クレージーキャッツは1955年に結成されたから、1985年に放送された番組のようである。

ゲストとして、タモリ、ドリフターズ、萩本欽一といったそうそうたるメンバーが共演していた。

当時まだ若手だったタモリが、クレージーキャッツによる集団面接さながらの圧力のなか、日野皓正の物まねを披露していたりとか、クレージーキャッツとドリフターズのコントで、やはり当時若手だった志村けんがかなり緊張気味だったとか、欽ちゃんバンドと谷啓のコントを見ていて、欽ちゃんは、クレージーキャッツみたいな音楽ギャグをやりたくて「欽ちゃんバンド」をはじめたんだな、とか、いろいろな発見があって面白かった。

ちょうど先日、フジテレビ「とんねるずのみなさんのおかげでした」の30周年記念特番をやっていて、たまたま見てしまったのだが(どちらの30周年記念にも出演しているタモリもすごい!)、先輩芸人や後輩芸人に対するいじり方だとか、保毛尾田保毛男だとか、見ていて不愉快になっていたところに、クレージーキャッツのような、洗練された芸と、誰も傷つけない笑いを見て、とても安心したのである。

久しぶりにクレージーキャッツ結成10周年記念の映画「大冒険」を見た。

じつに痛快なアクション映画である。

世界で初めてワイヤーアクションを使用した映画といわれる。主演の植木等は、アクションシーンを、スタントマンなしで演じている。ただ唯一、オートバイで転倒するシーンは、弟子の小松政夫がスタントマンとして出演している。

なにより植木等のアクションが軽快なのと、危機一髪、難を逃れたときに軽やかに笑うシーンが、実に心地よい。変装をして検問を突破するシーンも笑える。

この漫画みたいなアクションの連続を見て、何かに似てるなあと思ったら、「ルパン三世」そのものじゃないか、ということに気がついた。

そう思って、クレイジーキャッツの映画を見てみると、「ルパン三世」的なアクションが実に多い。

たとえば、「クレージーだよ奇想天外」という映画では、スパイ役の谷啓の乗っている車が走りながら部品が次々と取れていって、タイヤまで取れてしまって、最後には谷啓がハンドルだけを持って走る、というシーンがある。

これなどは、アニメ「ルパン三世」でいかにも出てきそうなシーンではないか。

ひょっとして、アニメ「ルパン三世」は、クレージーキャッツの一連の映画のアクションシーンに影響を受けているのではないか?

アニメ「ルパン三世」の制作者は、クレージーキャッツの映画のファンだったのではないか?

もっというと、アニメ「ルパン三世」の、あの軽快なキャラクターは、植木等をモデルにしたのではないか?

などと、妄想したくなる。

そんなことを妄想していたところ、やはり世間には同じ考えをもつ人がいるものだ。

動画サイトに、クレージーキャッツの映画ををルパン三世になぞらえて編集している動画があった。

「ルパン三世」の原点は、植木等である!

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