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クラウドファンディングがどうした

11月27日(月)

クラウドファンディングを仕掛けているという会社の人のお話を聞く機会があった。

「私は大学時代からベンチャー企業にしか興味がありませんでした」といった感じの、物怖じしない若い女性である。

僕がクラウドファンディングという言葉を初めて知ったのは、映画「この世界の片隅で」が話題になったときである。あの映画は、クラウドファンディングによって製作されたと聞いたのである。

僕にはそのていどの知識しかないから、初めて聞く話ばかりである。

どのようにして支援を集めたらよいのか、と聞いたら、

「Facebookがいちばん有効なツールです」

という。

「ほとんどの場合、Facebookを通じて支援を呼びかけることになりますね」

「そうですか…。では具体的にどのようにすれば…」

その人は、これまで手がけてきた成功例を説明した。

「あるプロジェクトを達成するために、2000万円を目標額に設定した人がいました」

「2000万円ですか」

「ところがその人は、とても堅物で、SNSなどまったくやったことがない方でした」

「ほう」

「その方に、まずFacebookをはじめてもらい、『友だちを500人以上作って下さい』とお願いしました」

「500人以上ですか!」

その堅物の人は、Facebookをはじめることになり、仕掛け人に言われるがままに、知っている限りの人に「友だちリクエスト」をしまくった。

Facebook上の友だちを500人以上作り、そこで、クラウドファンディングの呼びかけをおこなった。

できるだけ「いいね!」を押してもらったり、シェアしてもらえるように、インパクトのある内容のことを書き続けた。

するとそれがどんどん広まり、マスコミにも取りあげられるようになった。

同時に、Twitterもはじめた。

Twitterには、刻一刻と支援が集まってくる様子を、情熱的に伝えた。

「ついに来た。すごい支援の伸び。熱い気持ちが伝わってくる。あと少し。立たせて欲しい。絶対に後悔しないスタートラインに。」

みたいな、とても堅物な方とは思えないようなつぶやきである。

こういうオーバーな表現も、仕掛け人による演出なのだという。

言葉は悪いが、こうやってどんどん煽っていくことで、支援を拡大していくのだそうだ。

そしてついに、目標額の2000万円に達したのだという。

「クラウドファンディングで大事なことは何ですか?」

と、その仕掛け人に聞いたところ、

「情熱と物語です」

と答えが帰ってきた。

「何が何でも目標を達成したいという情熱」と、

「そのプロジェクトが持つ物語性」

にどれだけ多くの人を引き込めるか、ということらしい。

そのために、Facebookでどんどん仲間を作って、巻き込んでいくのが大事なのだそうだ。

つまり、自分自身を盛ることに躊躇しないという度胸が必要だ、ということである。

ゲゲッ!!それって、僕がいちばん苦手なことじゃないか!

ふだん、Facebookで「ワタシって、仲間に囲まれてシアワセでしょ!」と、楽しそうな出来事を嬉々として語っているヤツらを見ては、

チッ!!

と舌打ちをしている俺が、はたしてそんなことができるのか???

ようやくわかった。

クラウドファンディングという手法は、Facebookで物怖じせずに「友だちリクエスト」ができ、どんどん仲間を作るようなタイプの人にこそ、有効な方法なのだということを。

近い将来、僕が突然「熱い思い」を口にしたり、何のためらいもなく「友だちリクエスト」をするようになったら、

「ああ、あいつもとうとう、クラウドファンディングに手を染めたな」

と思って下さい。

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