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ハイブリッドとセンシング

いま乗っている車は、2003年5月に購入したものである。

そろそろ車検の時期なのだが、最近車から異音が発生することが多くなり、ちょっと運転するにも恐くなってきた。

車検に先立って異音の正体を突き止めてもらおうと思い、ディーラーに行って点検してもらったところ、どうも車輪の部分のサビがひどいことが原因らしいという。

直してもらったらいくらになりますか、と聞いてみたところ、35万円ほどだという。

車検にかかる費用など、諸々合わせると、50万円くらいになるのか…。

50万円払って車検を通して、あと2年乗るというのもなあ…。

ええぃ!だったら買い換えてしまえ!と、思いきって車を買い換えることにした。

もともと車にまったく興味がない上に、前に買ったのが15年前ということになると、この15年の間に車がどのように進化しているのかが、まったくわからない。

「ハイブリッド車にしますか?ガソリン車にしますか?」

まずそこからわからない。

「すみません。恥を忍んで聞きますが、ハイブリッド車とガソリン車の違いって、何でしょう?」

営業担当の人が、かくかくしかじか、と説明してくれた。

「値段はどのくらい違いますか?」

「ハイブリッド車のほうが、30万~40万円ほど高いです。ただ、このサイズの車であれば、いくらハイブリッド車がガソリンを節約できるといっても、そうとう乗らないことには、ガソリン車よりもコストがかえって高くなってしまいます」

「そうですか…」

「ですので、ただたんに交通手段としてお使いになるのであれば、ガソリン車で十分です」

「なるほど」

「ただ、これから10年20年経つと、ハイブリッド車が主流になるでしょうから、それを見据えてハイブリッド車にされる方もいらっしゃいます」

「はぁ」

「あと、音も静かですしね。車をただたんに手段として乗るだけでなく、そこに少しステイタスを求める方であれば、ハイブリッドはおすすめです」

車にステイタスもへったくれもない、と考えている私は、迷うことなく、ガソリン車にすることにした。

「あと、最近の車はセンシング技術がついております」

「すみません。これもお恥ずかしい話なのですが、センシングというのは何ですか?」

営業担当の人は、かくかくしかじかと説明してくれた。

説明を聞いてもよくわからなかったが、「先進技術」の「先進」とかけたダジャレらしい。

結局、よくわからないまま「ハイブリッド」ではない「センシング」の車を買うことにした。

人に聞かれたら、何と答えよう?

「まだハイブリッドはいいかなって感じだね。でもセンシングはついているから安心だよね」

みたいに言えば、わかってるふうな口のきき方になるのか?

…とここまできて、ハタと気づいた。

財務大臣や財務省次官、官房長たちの「セクハラ」に対する理解度は、ひょっとして、「ハイブリッド」「センシング」に対する私の理解度並みなのではないだろうか?

「ハイブリッド?それくらい常識だろ!」

と言われても、私自身が理解していないし理解しようともしないのと同じように、「セクハラ」と言われても、彼らはまったく理解していないし理解しようともしないのではないだろうか。

ということはですよ、「ハイブリッド」といわれてもピンとこない人が一定数いるのと同じように、「セクハラ」と言われてもピンとこない人たちが、この世の中に一定数いる、ということなのである。

そのことを前提にしたうえで、社会を変えていくしくみを考えていかなければならない。

…いささか強引なお話しでございました。

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コメント

あのお、「センシング」って何ですか?

それはですねえ、お客様。最近は自動ブレーキの研究が進んでおりまして。前方の車や歩行者をレーザーやカメラで捉えて、ぶつかりそうな時には、自動で強力ブレーキを掛けるんです。このシステムを弊社では「センシング」と呼んでおります。

それは、すごい。

他にも、車線を外れたら警告音が鳴る機能や、前の車に自動追従するクルーズ機能などもございます。

ほお。

で、先進センシング技術の粋を惜しみなく搭載した自転車が、こちらになります。

はあ。

まず、コストダウンのために重用されている×××社の糞ブレーキを、全部シマノ製に変えてあります。これだけで、後輪が跳ね上がるくらい、ブレーキの効きがよくなります。

自動ブレーキではないんですね。

当たり前じゃないですか。自動ブレーキにするには、電動化しなくていけないでしょ。そうすると、バッテリーが切れたら停まらなくなります。ワイヤーで直結した方が安全に決まっています。

はあ。

その代わり、「車線捕捉機能」と「自動追従機能」はバッチリですよ。

自転車の走行帯は、道路の端にひいてある白いライン(路側帯)のチョイ右ですから、白ラインから1センチ以上外れると、けたたましく警告音が鳴ります。

競輪選手みたいなロードバイクに追い抜かれたら、すかさず「自動追従ボタン」をオン。競輪車と同じスピードが出るまで、ペダルが強制的に高速回転します。

どちらも要らない。

お客様、それではハイブリッド車はいかがですか。

あ、ごめん。「ハイブリッド」というのも、実はよく分からないのでね。

車で言えば、「エンジン」と「モーター」を組み合わせて走るタイプですね。ちなみに、こぶぎさんの新しい中古車だって、なんちゃってハイブリッドですよ。

これを自転車に当てはめれば、「人力エンジン」と「電動モーター」を組み合わせた電動アシスト付き自転車、略して「電アシ」がハイブリッド車に当たります。

昨日も車で片道4時間半もかけて、大渋滞の海辺の国営公園にあるサイクリングコースを走ってきたんですが、家族連れのお父さんが家長の威信をかけて、チャイルドシート付きの自転車を漕いでいましたが、もおハンドルは定まらず、ふらふらで、あぶないのなんの。

でも、「電アシ」ならモーターが漕ぎ出しをサポートしますので、こんなことはありません。イクメンパパには、新車購入よりも電アシ購入の方がフィットするなあ。

http://www.cb-asahi.co.jp/hugmug/tsuen/

でも、値段がロードバイク並に高いから「ガソリン車」でいいや。

「電アシ」なし、人力エンジンのみで漕ぐ子供乗せ自転車、ということですね。

それなら「チャイルドトレーラー」しかありませんね。ロードバイクもお持ちのようだし、これで街を走れば、周囲の視線は釘付けですよ。

https://youtu.be/TRwmVnWnfgA

投稿: セールスこぶぎ | 2018年4月23日 (月) 09時34分

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